第96回日本医療機器学会大会

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Poster presentation

ポスター演題

[P19] 閉鎖式全身麻酔2(高頻度換気法)実施に伴う効果検証

野田 辰朗 (聖隷沼津病院 診療技術部 臨床工学室)

【はじめに】
2019年3月OPE室の麻酔器2台を更新するに当たり麻酔困難症例に対応すべく機器選定をおこなったので,専門知識を活かしたチームの取り組みと今後の展望について報告する.
【当院での機器選定】
当院では医療機器を購入する際,適正化を図る目的で前年度におこなわれる各科のヒヤリングにより,必要とされる医療機器が抽出される.手術室に常に滞在する機会が増えたことにより,患者状態により様々な換気方法で麻酔がおこなわれていることを知り,麻酔科医からの強い要望により「閉鎖式全身麻酔2(高頻度換気法)」が実施できる機器を選定し購入することができた.
【専門性の向上のための取り組み】
2019年に,使用していた麻酔器がメンテナンス終了になるため2018年より機器選定が開始された.当院の臨床工学室は「透析チーム」と「機械・OPEチーム」に分かれておりOPE室の機器の点検を5人の機械管理専門チームでおこなっている.麻酔器を購入する際,専門性を高めるための取り組みとして,1.麻酔管理の再教育 2.麻酔器をより効率良く活用してもらうため,機械の詳細な設定について学び比較 3.メーカによる高頻度換気法勉強会の開催 4.新規購入機器やデモ機器の対応に立ち会い臨床工学技士の視点からの意見等を出して購入に至った.使用3ヶ月の実績は41,620点数の向上に寄与することができた.
【これからの展望】
現在4部屋有る手術室で高頻度換気ができる麻酔器は1台のみであり,呼吸状態の悪い患者に適宜使用できる環境にないため,選択的に高頻度換気麻酔を使用し施行している.OPE室の医療機器管理業務に従事する中で,機械管理や医療機器の更新をおこなえるよう環境であるので,適正な医療資源の活用を今後進めていく.