第96回日本医療機器学会大会

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Panel Discussion

パネルディスカッション1 洗浄装置や滅菌装置に期待する機能~こんなんあったらええなぁ~

座長:水谷 光(千船病院),江島 豊(東北大学)

[パネルディスカッション1] 材料部業務一括支援のための各装置・システムとの連携・連動効果について

小竹 雄詞, 鴻谷 圭志, 島津 貴朗 (㈱メディカルジャパン)

【背景・目的】
 弊社は材料部業務を一括支援するシステム(以下Aries)の開発~導入,保守をおこなっている.Ariesではコンテナ,バスケット,滅菌パック,鋼製器具に「GS1コード(1次元,2次元のバーコードの2種類)」を付与してのトレーサビリティ管理をするベース機能を提供している.
 一方,院内では材料部業務をサポートする各装置や各システムが稼働・運用している現状があり,各装置の稼働状況や各システムのデータをAriesへ連携・連動することを求められた.
 そこで,Ariesへ各装置や各システムを連携・連動することで,病院現場の運用に即した管理機能をオーダーメイドにて追加して納めた.
 今回,実現した一部の連携・連動機能および連携・連動後の結果・効果を報告するとともに,今後のシステム連携・連動に関しての課題や考察について述べる.
【機能および結果・効果】
 Ariesと洗浄装置が連携することで1.器材の洗浄状態および投入装置の早期把握,2.洗浄プログラムの選択間違いを抑止することができた.
 Ariesと滅菌装置が連携することで1.滅菌プログラムの選択間違い抑止,2.滅菌期限切れ器材の早期発見をすることができた.
 Ariesと手術管理システムと連携+自動倉庫と連動することで,1.手術器材の準備の効率化および準備時間の短縮,2.不足器材の素早い把握及び不足器材の状態確認,3.器材準備の間違いを抑止することができた.
【今後の機能および課題考察】
 今後は滅菌装置の稼働忘れ防止機能追加を検討している.
 ただ,病院現場としては他にも各装置,各システムと連携・連動して実現したい機能があるが,各ベンダーから外部への連携通信仕様が開示されない,または開示がスムーズでない,連携費用がかさむなど,ハードルがあり実現できないことがある.その問題を払拭することで,今後,病院現場のより円滑で安全な材料部業務の発展につながっていくと考える.