第96回日本医療機器学会大会

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Panel Discussion

パネルディスカッション4 失敗からうまれる、まっさらでおもろい発見

座長:齋藤 篤(大阪大学),井口 和江(大阪大学)

[パネルディスカッション4] 失敗は成功のもと

下前 惠 (広島大学病院 看護部 SPDセンター滅菌器材管理室)

当院は汚染器材の中央下処理を導入し,年間8,000件の手術に対応している.滅菌器材管理室のヒヤリハットを含むインシデントは年間300件前後発生している.原因別に6項目に分類し,ヒューマンエラーかシステムの問題かを分析し対策を講じている.インシデントが発生して初めてシステムの不備が判明することもある.一番重要視していることは質につながる事象の発生時であり,「背後要因分析」を用いて原因を詳細に分析し再発防止に努めている.事象の発生時は対策が追加されるため業務内容が複雑化・煩雑化していく.改善策は感染制御部や医療安全等の指導を受けながら,業務の中でシステム的に自然にダブルチェックができる体制を整備してきた.事象はポジティブに受けとめることに意義があると認識しており,あらたな発見とひらめきで対策を検討し,楽しみながら実践している.