第96回日本医療機器学会大会

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Symposium

シンポジウム3 新型コロナウイルスと闘う医療機器たち

座長:加藤 伸彦(北海道情報大学),釈永 清志(富山大学)

[シンポジウム3] 医療機器中央管理における感染拡大期の対応

東條 圭一, 藤井 正実, 木下 春奈, 立野 聡 (北里大学病院 ME部)

北里大学病院は,神奈川県相模原市のコロナ患者受け入れ施設として地域のコロナ診療に対応し,重症患者,中等症,軽症の患者を受け入れている.2020年2月よりクルーズ船の患者受け入れや,相模原市内で発生した重症患者のECMO対応などもおこない,SARS-CoV-2の情報が乏しく,中国での混乱し防護服で完全防御した医療施設の映像を頼りに,医療機器の感染管理をおこなった.
報道等ではタッチパネルなどによる接触感染によって院内感染が起こったとの情報もあったため,医療機器の中央管理では,清掃が不十分な機器の共用によりウイルス蔓延の危険性が考えられた.過剰なウイルスへの恐怖心と清掃用資材の不足により,医療機器を中央管理する当部も混乱し,医療機器による院内感染防止とスタッフの2次感染防止を最重点項目とした.可能な限りレッドゾーン内で使用した機器はゾーン内に留めるとともに,医療機器に付着したウイルスの不活化はSARS-CoV-2に有効な消毒薬を追加して消毒をおこなった.