第96回日本医療機器学会大会

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Symposium

シンポジウム6 医療機関における携帯電話等の使用について~院内での携帯電話のルールは、きちんと定められていますか?

座長:三島 博之(九州大学),加納 隆(滋慶医療科学大学大学院)

[シンポジウム6] 東大病院における携帯電話の使用ルールと課題

新 秀直 (東京大学医学部附属病院 企画情報運営部)

当院では,1998年から院内PHSを導入し,教職員間の連絡手段として使用している.導入当初,手術室内の医用電気機器等について,PHS電波の影響調査を実施の上,独自のルールを作成して運用してきた.2004年頃には,いくつかの大学病院で院内での携帯電話の使用を一部解禁するような動きもあり,当時,当院でも全面的に院内での携帯電話の使用を禁止していたが,携帯電話による実際の医用電気機器への影響調査を実施し,2007年から場所を限定して病院内での使用を解禁し現在にいたっている.
一方で,平成26年には,電波環境協議会から医療機関における携帯電話等の使用に関する指針が公表された.この指針の公表に伴い,病院内での携帯電話の使用が進んでいるが,具体的にどのようにするかについては各医療機関任せであり,特に医療従事者向けのルール作成については当院でも課題であると感じている.本発表では,当院で過去に実施した携帯電話の影響調査について紹介するとともに,携帯電話のルールを病院内で誰が主導して作成し,どのように進めるべきかなどを議論したい.