[シンポジウム6] 5G等の携帯電話電波による医療機器電磁障害調査と調査結果の活用事例
高速・大容量,低遅延といった特長を有する5Gは,病院における遠隔手術等への応用が期待されている.病院内で携帯電話を使用するためには,電波環境協議会が示す指針において,病院内での携帯電話使用ルールの策定,周知および運用が求められている.また,上記ルール策定には,電磁障害を回避するために必要な携帯電話と医療機器との間の離隔距離を参照する.そのため,病院内で使用する個々の医療機器に対する電磁障害の発生条件や上記離隔距離を把握し,上記ルールに反映することは,病院内のより広い場所において,医療機器に電磁障害を発生させることなく携帯電話を使用可能とする.これを目的とし,金沢大学附属病院とNTTドコモは,3Gから5Gまでの携帯電話電波による医療機器への電磁障害調査を継続的に実施してきた.本発表では,これらの調査について概説するとともに,NTTドコモとしての調査結果の活用事例等を紹介する.