医療機器管理1

[43] 生体情報モニタのアラーム件数削減を目的とした鳴動アラームの定量的解析

北方 基一, 湊 拓巳, 北尾 学, 谷川 毅洋, 大谷 武志, 津野 雄祐, 吉川 昇平 (市立伊丹病院 医療技術部)

【背景】
生体情報モニタのアラームは偽陽性のもの
が多いことが知られている．その多さゆえ「ア
ラーム疲れ」や「オオカミ少年症候群」といっ
たアラームへの関心が薄れ，アラームが鳴って
いても放置されていることがある．そこでア
ラーム履歴を定量的に解析することで，アラー
ム件数削減に有益な情報を抽出できるか検討し
たので報告する．
【方法】
当院で使用しているセントラルモニタ（フク
ダ電子製DS8900システム）からアラーム履歴
を電子的に取り出し，前処理をおこなった後に
チャネル別・アラーム種類別・時間帯別などの
解析をおこなった．
【結果】
全アラーム数に対して機器情報アラーム（テ
クニカルアラーム）の割合が高かった．CH別
のアラーム件数を見た場合，機器情報アラーム
は８時–17時の間にピークを取ることが多かっ
た．
【結論】
電子的にデータを得ることで短時間で容易
にデータ解析ができるようになった．
【展望】
定量的にアラームを解析することで，効率的・
合理的なアラーム削減をおこなっていきたい．
本解析のために開発したJupyterLab上で動作
するPythonスクリプトは次のURLで公開する
予定である（https://github.com/cepop）． 本
スクリプトを使用することで他施設でも同様の
解析をおこなえるので，アラーム削減の知見を
共有できれば幸いである．