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[シンポジウム5] 改定された「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」について
病院内では医用テレメータをはじめとして、携帯電話や無線LAN等の電波利用機器の普及は目覚ましく、医療スタッフだけでなく患者・来訪者にとっても欠かせないものとなっている。しかし、一方では、携帯電話の電波によるME機器への影響が危惧されたり、医用テレメータや電子カルテ用無線LANの電波不到達・混信・電波干渉などの問題も顕在化してきている。そこで、総務省・電波環境協議会(EMCC)は、厚生労働省と連携して関係識者・団体等による詳細な検討をおこない、平成28年に「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」を発行した。令和3年7月にはEMCCから改定版が発行され、初版発行後におこなわれた医用テレメータの電波不到達の原因究明やノイズ源調査の結果を反映したものとなっている。また、医療機関における電波利用の拡大状況や新たな自営無線方式の紹介(ローカル5G、sXGPなど)ならびにME機器のEMC規格改定による離隔距離の変化等の最新情報の更新もおこなわれている。ここでは、この手引き改定版の概要について説明する。