2:10 PM - 2:20 PM
[44] 放射線技師における術中体内遺残防止に対する取り組みに関して
【背景】
手術医療の実践ガイドラインにおいて,『手術終了後は,X線撮影による体内遺残の確認を行うことが望ましい.また器械・ガーゼ・が針等のカウントの結果やX線撮影による体内遺残の確認の結果は記録に残すことが望ましい.』と明記されている.手術室における放射線技師の業務はX線撮影およびX線透視による画像支援であるが,体内遺残を検出するという医療事故防止の観点からも重要な役割を担っている.ただし,現状として体内遺残の画像支援において,どのようにアプローチするか明確ではない.そこで,今回放射線技師の目線から,術中体内遺残の画像提供に関するワークフローを検討した.
【方法】
2022年に術中の異物探しをおこなった内容を調査.また異物探しの対象になりうる物品の中で,針の視認性を撮影および透視の両方で確認することにした.術中のX線撮影における描出可能領域の違いに関して,患者とX線管の距離を変えて確認した.さらに,放射線技師の目線から,術中体内遺残の画像提供に関するワークフローを検討した.
【結果】
術中の遺残探し対応における傾向を把握した.撮影および透視で針がどのように見えるのかを確認した.術中X線撮影においては,距離を20cm離すごとに約1cm広く撮影範囲が広くなることを確認した.
【考察】
X線撮影は容易に対応可能であるが,患者背面とカセッテの間に距離が生じ,画像が拡大するため,体格の大きな患者においては確認漏れが生じるリスクがあると思われる.一方で,透視はリアルタイムかつ任意のアングルで広範囲を確認可能な点が利点であるが,周辺の手術器材等の状況に応じて使用するか否か判断することが望ましい.
【結語】
X線撮影で対応を第一選択とし,完全に体内を描出できない場合や違う角度での確認を要する場合は,透視でカバーする運用とすることで,効率よく確認漏れも回避できる.
手術医療の実践ガイドラインにおいて,『手術終了後は,X線撮影による体内遺残の確認を行うことが望ましい.また器械・ガーゼ・が針等のカウントの結果やX線撮影による体内遺残の確認の結果は記録に残すことが望ましい.』と明記されている.手術室における放射線技師の業務はX線撮影およびX線透視による画像支援であるが,体内遺残を検出するという医療事故防止の観点からも重要な役割を担っている.ただし,現状として体内遺残の画像支援において,どのようにアプローチするか明確ではない.そこで,今回放射線技師の目線から,術中体内遺残の画像提供に関するワークフローを検討した.
【方法】
2022年に術中の異物探しをおこなった内容を調査.また異物探しの対象になりうる物品の中で,針の視認性を撮影および透視の両方で確認することにした.術中のX線撮影における描出可能領域の違いに関して,患者とX線管の距離を変えて確認した.さらに,放射線技師の目線から,術中体内遺残の画像提供に関するワークフローを検討した.
【結果】
術中の遺残探し対応における傾向を把握した.撮影および透視で針がどのように見えるのかを確認した.術中X線撮影においては,距離を20cm離すごとに約1cm広く撮影範囲が広くなることを確認した.
【考察】
X線撮影は容易に対応可能であるが,患者背面とカセッテの間に距離が生じ,画像が拡大するため,体格の大きな患者においては確認漏れが生じるリスクがあると思われる.一方で,透視はリアルタイムかつ任意のアングルで広範囲を確認可能な点が利点であるが,周辺の手術器材等の状況に応じて使用するか否か判断することが望ましい.
【結語】
X線撮影で対応を第一選択とし,完全に体内を描出できない場合や違う角度での確認を要する場合は,透視でカバーする運用とすることで,効率よく確認漏れも回避できる.