9:50 AM - 10:00 AM
[60] 電波強度の推移を利用した医用テレメータの電波切れ原因判別方法の検討
【目的】
医用テレメータの電波切れ原因をモニタのみで判別することは難しい.電波切れの原因は,主に送信機の「電源OFF」または電波の「受信不良」の2つが考えられるが,電波切れに至るまでの電波の受信状況の推移はそれぞれ異なると考えられる.そこで,電波の受信状況から電波切れの原因を判別する方法を検討し,その有効性と課題を確認することを目的とした.
【判別方法の検討】
医用テレメータはLX-8100(フクダ電子),スペクトラムアナライザはSpeCat2(NECプラットフォームズ)に可変信号減衰器とホイップアンテナを装着して使用した.可変信号減衰器でスペクトラムアナライザへの入力電圧を調整し,電波の受信環境を良好~不良の3段階に模擬した.さらにスペクトラムアナライザで2つの電波切れ条件を模擬した時の受信電圧の推移を1秒毎に記録した.その結果,「電源 OFF」と「受信不良」では,受信電圧の5区間移動平均の傾きに特徴的な違いが見られたため,これを利用して電波切れの原因を判別することにした.
【検証】
5つの電波切れ状況を模擬し,判別方法の有効性を検証した.その結果,「電源OFF」と同じ階を遠ざかる「受信不良」では,電波の受信環境に関わらず全て正しく判別することができた.しかし,階下へ遠ざかる「受信不良」では正しく判別できないことがあった.これは使用したアンテナの特性が原因のひとつと考えられた.
【まとめ】
医用テレメータの電波の受信状況を1秒ごとに記録し,その5区間移動平均の傾きの変化によって,電波切れの原因である送信機の「電源OFF」と電波の「受信不良」を判別することができた.なお,電波切れ前の受信環境や遠ざかる方向によっては,判別が難しい場合もあったが,多くの場合でリアルタイムに電波切れ原因の判別をおこなうことが可能であった.したがって,セントラルモニタに本機能を搭載することで,電波切れ原因の早期判別につながることが示唆された.
医用テレメータの電波切れ原因をモニタのみで判別することは難しい.電波切れの原因は,主に送信機の「電源OFF」または電波の「受信不良」の2つが考えられるが,電波切れに至るまでの電波の受信状況の推移はそれぞれ異なると考えられる.そこで,電波の受信状況から電波切れの原因を判別する方法を検討し,その有効性と課題を確認することを目的とした.
【判別方法の検討】
医用テレメータはLX-8100(フクダ電子),スペクトラムアナライザはSpeCat2(NECプラットフォームズ)に可変信号減衰器とホイップアンテナを装着して使用した.可変信号減衰器でスペクトラムアナライザへの入力電圧を調整し,電波の受信環境を良好~不良の3段階に模擬した.さらにスペクトラムアナライザで2つの電波切れ条件を模擬した時の受信電圧の推移を1秒毎に記録した.その結果,「電源 OFF」と「受信不良」では,受信電圧の5区間移動平均の傾きに特徴的な違いが見られたため,これを利用して電波切れの原因を判別することにした.
【検証】
5つの電波切れ状況を模擬し,判別方法の有効性を検証した.その結果,「電源OFF」と同じ階を遠ざかる「受信不良」では,電波の受信環境に関わらず全て正しく判別することができた.しかし,階下へ遠ざかる「受信不良」では正しく判別できないことがあった.これは使用したアンテナの特性が原因のひとつと考えられた.
【まとめ】
医用テレメータの電波の受信状況を1秒ごとに記録し,その5区間移動平均の傾きの変化によって,電波切れの原因である送信機の「電源OFF」と電波の「受信不良」を判別することができた.なお,電波切れ前の受信環境や遠ざかる方向によっては,判別が難しい場合もあったが,多くの場合でリアルタイムに電波切れ原因の判別をおこなうことが可能であった.したがって,セントラルモニタに本機能を搭載することで,電波切れ原因の早期判別につながることが示唆された.