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[パネルディスカッション2] なぜ今、医工連携にデザインは必要なのか
外科医の立場から知的財産権を取得した上で、ユーザイノベーションを夢見て医工連携に取り組んできた。はじめに文部科学省科学研究費で遠隔操作ロボティックシステムを研究開発したが、試作機が完成しても、全く企業に相手にされなかった。この経験から「今、手術の現場で自分自身が欲しい手術機器は何か?」と自問し、クラス1の医療機器に注目し、器具の「先端の1cm」の器具表面の仕上げにこだわったミラー鉗子を企業と共に開発し社会実装にまでこぎつけた。現在、2020年度の京都府コロナ社会対応ビジネスモデル創造事業補助金の採択を契機として、クラス2相当の電子デバイス系医療機器に着手しており是非とも社会実装を達成したいと考えている。それには単に「ものづくり」「ちえづくり」を精緻におこなうだけでなく、「価値」の創造が必須であり、医療 DXに寄与できる社会実装に向けてのデザインが必要である。