第99回日本医療機器学会大会

Presentation information

Oral presentation

洗浄

洗浄1

Fri. Jun 21, 2024 1:10 PM - 2:10 PM 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:河野 太郎(古賀総合病院)

1:40 PM - 1:50 PM

[26] WD(ウォッシャーディスインフェクター)における洗浄効果の検証

佐久間 由美子, 森 正史, 下村 徹 (福島県滅菌業務研究会)

【はじめに】
現在,RMDの洗浄評価の意識が高まってきている中で,今回WD(ウォッシャーディスインフェクター:以下WD)を用いて「医療現場における滅菌保証のガイドライン2021」に準じた洗浄効果の確認を実施し,検証したので報告する.
【方法】
日常監視として洗浄インジケータでの管理はされているが,定量評価は実施されていない現状だったので,無負荷のOQから実施し,実際の積載状態でPQを実施した.評価方法として,14.5cmの止血鉗子のボックスロック部にヘパリン添加羊血に硫酸プロタミンを加えた疑似汚染溶液100μLを滴下させ,テストデバイスを作成.WD各バスケットに1本積載(計10本)し,熱水工程は除外した.定量測定はBCA法で実施した.
【結果】
結果として,OQは特におおきなバラツキもなく問題ないと考える.PQに関しては,積載物条件も異なることでOQより残留が高い結果となっている.特にラックの2段目と4段目の値が2段目で129 ~ 305μg,4段目で72 ~ 205μgと許容値を超える結果となった.
【考察と結論】
考察として,PQの評価結果から積載物の条件で大きく左右される事が判明した.このことからも積載条件の見直しが必要と考える.結論としては,積載条件の見直し後に再現性試験を実施する.今回,初めて洗浄効果試験を実施してみて,あらためて洗浄ができていた事を数値で確認できたので安心が持てた.今後は年1回の年次点検時に洗浄効果試験を実施し確認していく.その結果より,設備の経年劣化も顕著に判明する可能性もあるので,設備更新の事由のひとつになると考える.