第99回日本医療機器学会大会

Presentation information

Oral presentation

滅菌

滅菌1

Fri. Jun 21, 2024 2:40 PM - 3:50 PM 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:谷口 優樹(東京大学)

3:40 PM - 3:50 PM

[35] 滅菌器材管理室における人材育成の現状と課題

吉松 由香里, 山本 幸代, 松本 恭子 (広島大学病院)

【目的】
昨今,洗浄・滅菌における質保証の重要性が高まっており,滅菌供給部門の人材確保・育成は喫緊の課題である.専門的知識を有している第1種滅菌技師,第2種滅菌技士,看護師が協働し,洗浄評価を実施したプロセスを振返り,人材育成の現状と課題,教育的支援の在り方について考察する.
【方法】
ARCS動機づけモデルを使用しプロセスを振返り,人材育成について考察する.広島大学病院看護部看護研究倫理審査の承認を得た.
【洗浄評価の実際の振返り】
1.Attention(注意) 日々の業務の中で抱いた疑問を解決する方法のツールを作成し,サポート体制を整えたことで,第2種滅菌技士が洗浄評価を実践する動機づけができた.
2.Relevance(関連性) 業務実践をおこなっている第1種滅菌技師が指導することで,質保証について認識する機会となり,やりがいを引き出すうえで重要だった.
3.Confidence(自信) 1回目,2回目と段階を踏んで洗浄評価をおこなったことで,成功体験を得ることができた.業務変更をおこなうための検証ができたこと,記録物の作成等,自身のステップアップにつながる経験だった.
4.Satisfaction(満足感) 実践した内容が業務の効率化につながったことで,第2種滅菌技士の達成感につながった.
【人材育成】
日ごろの業務の中で疑問を抱いて働いているスタッフを察知し,その疑問を解決できる関わりをすることで,学習意欲を高めスキルアップを継続し,やりがいを持って働き続けることに繋がる.そのためにも,日々の業務の疑問点を話せる環境作りや,ガイドラインと結びつけて考えられるような指導・支援をすること,疑問を解決できる体制の整備が重要となる.
【結論】
有資格者を活用する取り組みを継続することが重要であり,以下の点に取り組み,当部署の人材育成を継続していく.・日々の業務の疑問点を話せる環境作り・ガイドラインと結びつけて考えられるような指導・支援・疑問点を解決できる体制の整備