第99回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

医工連携

医工連携

Fri. Jun 21, 2024 3:30 PM - 4:20 PM 第4会場 (アネックスホール F204)

座長:堀 純也(岡山理科大学)

4:00 PM - 4:10 PM

[61] 取り上げ検出と重さ変化による医薬品使用モニタ装置の試作

加藤 尚弥1, 内田 裕久1, 安永 弘樹1, 内田 惠子2, 中澤 徹2 (1.豊橋技術科学大学工学部電気・電子情報工学系, 2.東北大学医学部眼科学教室)

医薬品の服用管理は,本人だけでなく,家族等の介護者,医療従事者において重要な課題といえる.例えば,自宅でホスピスサービスを受ける場合,従事者は定期的に患者宅を訪問して,服用の有無,二重服用,残薬の確認,服用時間や頻度の記録などが必要であるとされている1).医薬品の服用管理はホスピスサービスに限らず負担が大きい.本研究ではこの問題を解決する方法の一つとして,RFID(Radio Frequency Identification:無線周波数識別)による医薬品の種類と持ち上げの検出,そして電子天秤による重量変化を測定して,医薬品の使用状況をモニタすることが可能か調べる装置を試作した. RFIDと電子天秤を組合わせた装置を作製し, RFタグを取り付けた医薬品を台から持ち上げた時と戻した時の医薬品の種類の検出および電子天秤で医薬品の総重量の時系列変化を求め,その結果から医薬品の種類と使用の有無を知る.医薬品として,点眼薬(1滴約46mg)と瓶入り錠剤(1錠約0.6g)を用い,それぞれの容器にRFタグを張り付けた.それぞれの医薬品を装置の台に乗せて,医薬品を取り上げたり置いたりする時間間隔などの条件を変えて使用状況の検出をおこなった.その結果,RFタグ検出と電子天秤による重量計測を使用して医薬品を点眼液1滴,錠剤1錠の重さの変化と装置から移動した医薬品の種類を検出が可能であることを確認できた.
文献
1)D. T. Lau et al., J. Pain and Symptom Manage. 43(6), p. 1060(2012).