第99回日本医療機器学会大会

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Symposium

シンポジウム4 AI技術の実質運用に向けた課題

Sat. Jun 22, 2024 2:00 PM - 3:30 PM 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:沖野 晃俊(東京工業大学),田中 聖人(京都第二赤十字病院)

3:15 PM - 3:30 PM

[シンポジウム4] レギュラトリーサイエンスに基づくAI 実質運用における規制上の留意点について

中岡 竜介 (国立医薬品食品衛生研究所 医療機器部)

近年,機械学習(ML)技術を利用した人工知能(AI)利用医療機器の社会実装が進み,2018年のEndoBRAIN承認以降,MLを利用したプログラム医療機器,あるいは医療機器と一体化した製品の承認が増えている.しかしながら,医療機器の特性上,MLの特性である追加学習に伴う性能変化は臨床現場で活用できず,当該製品を開発したメーカによる性能変化のみが可能となっている. AI実質運用をさらに進める上では,令和元年に厚生労働省から発出された次世代医療機器評価指標「人工知能技術を利用した医用画像診断支援システム」を参考にするだけでなく,市販後追加学習を円滑かつ迅速に進めるための留意点を明らかにし,それらを整理した市販後追加学習プロセスのガイダンス等を作成することが望ましい.現在,我々はレギュラトリーサイエンスに基づく市販後追加学習の実証研究と,得られた成果を踏まえた当該ガイダンス案の作成を進めている.今回は,ガイダンス作成の参考となる実証実験の成果および見出された留意点等を概説する.