[EL5-1] 縦隔腫瘍のMR診断Update:縦隔の新区分と前縦隔腫瘍
前縦隔腫瘍において胸腺上皮性腫瘍及び胸腺過形成は臨床上もっともよく認められる腫瘍であり,近年のMDCTの進歩に伴い,Incidental findingsとして従来よりも高頻度に認められる。また,それにあわせて胸腺上皮性腫瘍以外の前縦隔腫瘍も従来と同様に有症状或いは単純写真における胸部異常影として認められたり,Incidental findingsとしてあわせて認められたりしている。 このような状況で,縦隔腫瘍の診断においては近年縦隔疾患研究会が新区分を提唱し,それに基づいて診断することが効率的であり,その診断にはMRIは必要な診断手法であろうと考える。また,前縦隔腫瘍のManagementを考えた場合には可能な限り画像診断にて疾患を特定し,あわせて適切にCT-guided biopsy或いは開胸生検および腫瘍摘出術などのInterventionの手技選択や適応症例の選択のみならず,適切に計観察症例の選定を行うことが重要になると考える。 本講演においては縦隔の新区分に関して解説するとともに,前縦隔腫瘍の画像所見に関してCTやMRIを対比しながら解説する。また,最新のMR撮像法のInterventionを含めた患者Managementへの応用に関しても述べたい。