[O-1-080] Computed DWI (cDWI) による膀胱内信号抑制の検討
【目的】躯幹部拡散強調画像取得におけるS/Nの改善に伴い、とくに3T装置において、大腸信号や膀胱内信号が抑制されなくなっている印象がある。他方、cDWIでは、より高いb値の画像を作成することにより、不要な背景信号を抑制し得ることが報告されている。本研究では、cDWIの膀胱内信号抑制効果について検討する。
【方法】撮像装置は超電導MRI装置(Philips Ingenia 3.0T/1.5T)。すずかけセントラル病院(浜松)、光生会病院(豊橋)、および八重洲クリニック(東京)にて撮影された悪性腫瘍症例17例(男性9名、女性8名、平均年齢60.8歳、35歳~82歳)を対象とした。撮像パラメータは、直接冠状段撮影、SS-SE-EPI法、[TR/TE/TI=5612/70/250ms, b値=0, 1000s/mm2, 撮像時間2m47s](3T), [TR/TE/TI=6743/68/180ms, b値=0, 900s/mm2, 撮像時間3m09s](1.5T)。膀胱内信号がどこまで抑制されると十分かについてのコンセンサスはないが、本研究では、腸腰筋と等信号となれば抑制されていると定義し、これが成立するb値を調べた。また1.5Tと3T間に差があるかどうかをt検定で調べた。
【結果】膀胱内信号が十分抑制される(腸腰筋と等信号となる) b値は、3T (8例) では1544 s/mm2、1.5T(9例)では1348 s/mm2だった。両者はp=0.0145で有意な差がみられた。
【結語】膀胱内信号の抑制にはb=1300 s/mm2程度が最低必要である。3Tは1.5Tに比較してより高いb値が要求される。
【方法】撮像装置は超電導MRI装置(Philips Ingenia 3.0T/1.5T)。すずかけセントラル病院(浜松)、光生会病院(豊橋)、および八重洲クリニック(東京)にて撮影された悪性腫瘍症例17例(男性9名、女性8名、平均年齢60.8歳、35歳~82歳)を対象とした。撮像パラメータは、直接冠状段撮影、SS-SE-EPI法、[TR/TE/TI=5612/70/250ms, b値=0, 1000s/mm2, 撮像時間2m47s](3T), [TR/TE/TI=6743/68/180ms, b値=0, 900s/mm2, 撮像時間3m09s](1.5T)。膀胱内信号がどこまで抑制されると十分かについてのコンセンサスはないが、本研究では、腸腰筋と等信号となれば抑制されていると定義し、これが成立するb値を調べた。また1.5Tと3T間に差があるかどうかをt検定で調べた。
【結果】膀胱内信号が十分抑制される(腸腰筋と等信号となる) b値は、3T (8例) では1544 s/mm2、1.5T(9例)では1348 s/mm2だった。両者はp=0.0145で有意な差がみられた。
【結語】膀胱内信号の抑制にはb=1300 s/mm2程度が最低必要である。3Tは1.5Tに比較してより高いb値が要求される。