第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

腎臓

腎臓

2014年9月18日(木) 14:40 〜 15:40 第4会場 (3F 源氏の間北)

座長:陣崎雅弘(慶應義塾大学医学部 放射線診断科)

[O-1-092] For optimized and Constrained undistorted single-shot(FOCUS)を用いた骨盤部拡散強調画像の歪みの検討

杉村正義1, 米山浩司1, 増井孝之2 (1.聖隷浜松病院 放射線部, 2.聖隷浜松病院 放射線科)

【目的】For optimized and Constrained undistorted single-shot(以下FOCUS)は局所選択励起によりFOVを被写体より小さく設定することができる。これは位相エンコード数を減らしても折り返りアーチファクトが発生しないためである。位相方向のFOV減少はEPIによる歪みを低減する。しかし直腸や膀胱のような腸管ガスに接する場所では磁化率の変化が大きくFOCUSを用いても空気との境界で歪みが大きくなる。そこで、位相方向のFOVを変化させたときの歪みの程度より骨盤部FOCUSの最適条件を検討した。【方法】使用装置はDISCOVERY750(GE)、32ch body array coilを用いアクリル板封入水溶液ファントムに対しaxial planeとsagittal planeにて撮像した。可変パラメーターはFOVを20、22、24cm、位相マトリクスを80、64,48、32、周波数マトリクス160、128、phase FOV0.5、0.4、0.3、MPG印加方法をtetrahedral、3軸同時印加(3in1)、3軸異時印加(ALL)を変化させた。評価は周波数方向に平行に配置されたアクリル板が位相方向にどの程度位置ずれするかを測定した。測定は周波数方向と位相方向のなす角度90度に対しアクリル板のズレ幅を計測した。またボランティアに対しphase FOVを変化させて撮像した。固定パラメーターはスライス厚4mm、スライス間隔1mm、b-factor800にて撮像した。【結果】axial planeでFOV20cmではphase FOV0.5から0.3に変化させると約2.3mmズレ幅が減少した。phase FOV0.5の場合FOVを20から24cmにした場合約1mmズレ幅が大きくなった。sagittal planeはaxial planeに比べズレ幅は大きくなる。位相マトリクスによりズレ幅は大きく変化しない。【まとめ及び考察】歪みは位相方向のFOVにより変化する。今回のボランティアより膀胱撮像ではFOV8cm以上が望ましい。骨盤領域において8cm程度の臓器を対象としたFOCUS撮像ではFOV22cm、phase FOV0.4にて撮像することで歪みを抑えた高分解能拡散強調画像が得られる。