第42回日本磁気共鳴医学会大会

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一般演題

脳-画像処理

脳-画像処理

Thu. Sep 18, 2014 3:40 PM - 4:30 PM 第4会場 (3F 源氏の間北)

座長:北垣一(島根大学医学部 放射線医学講座)

[O-1-101] 頭部の動きと信号収集タイミングによる臨床画像の変化;Multivane法

五月女康作1,2, 松本浩史1,3, 加藤義明4, 松下明1,4, 山海嘉之1,5, 松村明6 (1.筑波大学 サイバニクス研究センター, 2.筑波大学大学院人間総合科学研究科, 3.千葉大学医学部附属病院 放射線部, 4.亀田総合病院 医療技術部画像診断室, 5.筑波大学 システム情報系, 6.筑波大学医学医療系脳神経外科)

【背景】MultiVane法(PROPPELAR)は動きに強い代表的な撮像法である。今回我々は,頭部が動くタイミングと信号収集のタイミングによって臨床画像がどのように変化していくか検討した。
【方法】使用装置はPhilips社製Achieva3T-TX, MultiVane法T2強調画像の主な撮像条件は,TR/TE/slice枚数/blade coverage/turbofactor=4000ms/90ms/1枚/160%/30である。TRの繰り返し回数(Blade数)は25回。TR25回中,エコー収集時間に頭部を動かす回数を,0,5,10,15,20,25回と変えて撮像した。また,TR25回中のエコー収集時間以外のタイミング(不活時間中)で25回動かした画像を取得し,動き補正の効果と画質を観察した。頭部を動かすタイミングはスクリーンにて呈示した。被験者は1名である。
【結果・結語】TR25回中,エコー収集時に5,15,25回動いた画像をそれぞれ示す。画像から徐々に画質が劣化していくことが分かる。またエコー収集以外のタイミングでTR25回中25回動いたときの画質の劣化は比較的軽度であった。今回,1スライス撮像を試みたことで,動くタイミングとエコー収集タイミングによってMultiVane法の画質は大きく左右されることが分かった。また,頭部が静止した状態で収集されたBLADE数がk-spaceのデータ数に占める割合が重要であった。今後,定量的な動きでの評価やメーカーによる特徴,さらに画質を改善するための撮像条件の工夫を多施設共同研究にて行っていく予定である。