第42回日本磁気共鳴医学会大会

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一般演題

拡散-基礎

拡散-基礎1

Fri. Sep 19, 2014 10:20 AM - 11:20 AM 第2会場 (3F 源氏の間東)

座長:増谷佳孝(広島市立大学大学院情報科学研究科)

[O-2-141] 7T MRIによる骨格筋の高分解能拡散イメージング

畑純一1,2, 小牧裕司1,2, 関布美子1,2, 疋島啓吾3, 井上貴史2, 藤吉兼浩1, 中村雅也1, 岡野栄之1 (1.慶應義塾大学医学部, 2.実験動物中央研究所, 3.沖縄科学技術大学院大学)

【背景】近年,磁気共鳴画像装置では技術の進歩に伴い,非常に高い静磁場強度が実現されている.高磁場MRI装置ではS/Nの向上と高い空間分解能が大きな利点となる.また,骨格筋は非常に短いT2値(30ms)を呈し,取得できる信号がとくに小さい.このため,骨格筋の拡散強調撮像ではMPG印可による著しい信号減衰が障壁となり高b-valueの設定,高分解能化,十分な拡散時間等の達成が阻まれている.
【目的】7T MRIを用いて高分解能拡散イメージングを行うことにより、骨格筋の構造評価、拡散現象をより精度高く評価する事を目的とした.
【方法】7T MRI実験機(Bruker Biospin社製PharmaScan70/16)を及びCryogenic Probe,23mm Bolume Coilを使用した.対象はマウス下腿(10週齢,n=2)を化学固定標本とし取得し、リン酸緩衝生理食塩水にGd-DTPAを含ませ組織内液を置換した。その後、フロリナートで満たしたアクリルチューブ内に固定した.MRI撮像は高分解能T2WIおよびDTI,QSIを実施し構造評価を行った。画像解析は、IDL(ITT VIS)およびTrackVis(TrackVis.org)を用いた.
【結果・考察】マウス骨格筋撮像において7T MRI装置,最適化した化学固定法により80μm等方性ボクセルサイズの高分解能拡散MRI画像が取得可能となった。さらに画像解析により、骨格筋を高精度にセグメンテーションした高精度筋線維描出を達成した.