[O-2-193] 肥満は筋のeigenvaluesを低下させる
【目的】肥満や筋萎縮が進行すると筋内に脂肪が沈着する。この脂肪沈着をMRIで評価することを目的に、fat fractionとeigenvalueを指標として正常体型と肥満体型の違いを検討した。
【方法】学生ボランティア男性16名を対象とした。軽度肥満の基準であるBMI 値25を閾値として正常体型群(7名、BMI:20.6±1.5)と肥満体型群(9名、BMI:31.3±5.0)の2群に分けた。
臨床用MRI装置 TrioTim(Siemens)とbody matrix coilを用いて、大腿部のdixonを撮像しFat Fractionを求めた。スライス断面は膝蓋骨上縁10cmとし、関心領域は外側広筋、中間広筋、内側広筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の6カ所に設置した。加えて6軸のDWI(b = 0, 100, 250 s/mm2)を撮像して、各筋のeigenvalues(λ1、λ2、λ3)を評価した。
【結果】全ての関心領域で肥満体型群のfat fractionは正常体型群より高値を示した。外側広筋、大腿二頭筋、半膜様筋では群間の有意差を認めた。肥満体型のEigenvaluesは、λ1, λ2, λ3のいずれも正常体型より低かった。外側広筋ではλ1, λ2, λ3の全てで群間の有意差を認めた。
【考察】肥満体型群ではeigenvaluesが有意に低値を示した。その機序として筋内に散在する脂肪が物理的障壁となって拡散を抑制した可能性、加えてメタボリックシンドロームで筋血流量が減少するとの報告があることから筋のperfusionが減少している可能性があると考えられた。
【方法】学生ボランティア男性16名を対象とした。軽度肥満の基準であるBMI 値25を閾値として正常体型群(7名、BMI:20.6±1.5)と肥満体型群(9名、BMI:31.3±5.0)の2群に分けた。
臨床用MRI装置 TrioTim(Siemens)とbody matrix coilを用いて、大腿部のdixonを撮像しFat Fractionを求めた。スライス断面は膝蓋骨上縁10cmとし、関心領域は外側広筋、中間広筋、内側広筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の6カ所に設置した。加えて6軸のDWI(b = 0, 100, 250 s/mm2)を撮像して、各筋のeigenvalues(λ1、λ2、λ3)を評価した。
【結果】全ての関心領域で肥満体型群のfat fractionは正常体型群より高値を示した。外側広筋、大腿二頭筋、半膜様筋では群間の有意差を認めた。肥満体型のEigenvaluesは、λ1, λ2, λ3のいずれも正常体型より低かった。外側広筋ではλ1, λ2, λ3の全てで群間の有意差を認めた。
【考察】肥満体型群ではeigenvaluesが有意に低値を示した。その機序として筋内に散在する脂肪が物理的障壁となって拡散を抑制した可能性、加えてメタボリックシンドロームで筋血流量が減少するとの報告があることから筋のperfusionが減少している可能性があると考えられた。