[O-2-220] 冠動脈MRAの画質スコアと撮像パラメータ及び患者依存パラメータの関連に関する検討
【背景】冠動脈MRAは撮像時に様々なパラメータを撮像者が選択する必要があり、画質に影響を与える。当院ではこれまでに多くの撮像法や診断能に関する検討を行ってきたが、3T冠動脈MRAの撮像条件については、さらに向上すべき点がないかどうかの客観的検証は十分とは言えなかった。
【目的】冠動脈MRAの画質スコアと、時間分解能、収集タイミング(収縮期・拡張期収集)などの撮像パラメータ及び、BMI、心拍数などの患者パラメータとの関連を検討し、レトロスペクティブな解析から画質向上につながる撮像条件向上ポイントがないか検討した。
【方法】2013年4月から2014年3月まで、連続的に撮像した3T 冠動脈MRA94例の画質を2名の観察者の合議により4段階(excellent~poor)にスコア化し、撮像パラメータ(収集タイミング、時間分解能、実撮像時間、データ収集効率)及び、患者パラメータ(心拍数、BMI)との相関を検討した。各パラメータを高(長)低(短)の2群に分割し、2群間の画質スコアの差を検討した。2群に分割する閾値は収集タイミングで収縮期と拡張期、時間分解能で40msec、実撮像時間で720秒、データ収集効率で50%、心拍数で70bpm、BMIで25とした。
【結果】BMI25以上の群と未満の群で比較すると、画質スコアに有意な差が認められた(p=0.045)。その他のパラメータの2群間に有意な差は認められなかった。全てのパラメータと画質スコア間に有意の相関は認められなかった。
【考察】撮像パラメータでは画質と有意な相関はみられず、1.5T装置の経験から作成された撮像条件の最適化はすでに行われていたと考えられた。心拍数については画質との相関はみられず、投薬による心拍数のコントロールの必要性は低いと考えられた。高BMI患者では画質の低下がみられ、体格の小さいアジア人に冠動脈MRAは特に適している可能性があると考えられた。
【目的】冠動脈MRAの画質スコアと、時間分解能、収集タイミング(収縮期・拡張期収集)などの撮像パラメータ及び、BMI、心拍数などの患者パラメータとの関連を検討し、レトロスペクティブな解析から画質向上につながる撮像条件向上ポイントがないか検討した。
【方法】2013年4月から2014年3月まで、連続的に撮像した3T 冠動脈MRA94例の画質を2名の観察者の合議により4段階(excellent~poor)にスコア化し、撮像パラメータ(収集タイミング、時間分解能、実撮像時間、データ収集効率)及び、患者パラメータ(心拍数、BMI)との相関を検討した。各パラメータを高(長)低(短)の2群に分割し、2群間の画質スコアの差を検討した。2群に分割する閾値は収集タイミングで収縮期と拡張期、時間分解能で40msec、実撮像時間で720秒、データ収集効率で50%、心拍数で70bpm、BMIで25とした。
【結果】BMI25以上の群と未満の群で比較すると、画質スコアに有意な差が認められた(p=0.045)。その他のパラメータの2群間に有意な差は認められなかった。全てのパラメータと画質スコア間に有意の相関は認められなかった。
【考察】撮像パラメータでは画質と有意な相関はみられず、1.5T装置の経験から作成された撮像条件の最適化はすでに行われていたと考えられた。心拍数については画質との相関はみられず、投薬による心拍数のコントロールの必要性は低いと考えられた。高BMI患者では画質の低下がみられ、体格の小さいアジア人に冠動脈MRAは特に適している可能性があると考えられた。