第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

圧縮センシング-基礎

圧縮センシング-基礎1

2014年9月19日(金) 15:00 〜 15:40 第4会場 (3F 源氏の間北)

座長:伊藤聡志(宇都宮大学大学院工学研究科 情報システム科学専攻)

[O-2-229] Compressed SensingとL1-SPIRiTを用いた腹部3DGREイメージング

玉田大輝1,2, 巨瀬勝美2, 若山哲也3, 森阪裕之1, 市川新太郎1, 佐野勝廣1, 市川智章1, 本杉宇太郎1,4 (1.山梨大学医学部 放射線科, 2.筑波大学数理物質科学研究科 電子・物理工学専攻, 3.GEヘルスケアジャパン グローバルMRアプリケーション・ワークフロー, 4.ウィスコンシン大学 放射線科)

【背景】腹部ダイナミックMRIの撮像においては,呼吸性アーチファクトを抑制するために,息止めが用いられる.PIの発達により,高い空間分解能が得られる3D-GREが息止めの時間内で撮像できるようになったが,腫瘍の血行動態解析や灌流解析を行うには更なる撮像時間の短縮化が求められている.近年,CSを応用した再構成法が提案されている.そこで,PIとCS再構成を用いて腹部3DGREイメージングの高速化を試みた.
【方法】肝臓の撮像には3DSPGR(LAVA, GE)を用いた(TR/TE= 3/1.4 ms, Matrix = 256×192×45, FOV=40×40 cm),32chボディコイル,SamplingにはPoisson Disk Sampling (R=2.4, Fig.(b)) を用いた.また,再構成にはL1 SPIRiTアルゴリズムを用いた.CS再構成は,Full Samplingされた信号から間引きしたデータを用いた.
臨床用MRI (MR750)を用いてボランティア撮像を行った.比較のためR=1.8の2D Variable Density Sampling (Fig.(b))を用いてARC再構成を行った.
 画像のSNR及び,肝臓に対する門脈,骨格筋のCNRを計測することで画像を評価した.SNRは,肝臓の右葉と背景信号から算出した.
【結果・考察】Fig. (c-d)はそれぞれ,FS, ARC, CS再構成画像である.また,Tableはこれらの画像から算出したSNR及びCNRの値である.これらから,CSがSNRやCNRを維持したまま高速化を可能にしていることがわかった.今後は,Samplingの最適化等を用いて更なる高速化を目指す.