[O-2-236] ブロック領域周波数分解に基づくスパース化変換を用いたMR圧縮センシング
【目的】画像を小さなブロックに分けて周波数分解すると画像のスパース化表現が可能である。本報告ではブロック領域周波数分解を行うブロックDCT、ブロックFFTをMR圧縮センシングに於けるスパース化変換として用いることの可能性について検討を行った。【方法】試作MRIのフルエンコードデータから生成したランダム粗サンプリングデータを使用し、ブロックDCT、ブロックFFTをスパース化変換としてISTアルゴリズム[1]を適用して画像復元を行った。ブロックDCT、ブロックFFTを用いるとき現れるブロックノイズ状アーティファクトはブロック分割する領域を複数回僅かづつずらしながら正則化を行うブロック移動DCT、ブロック移動FFTを使うことで除去することができる。【結果】図(a)にはフルエンコード画像を、(b)にはスパース化変換としてブロック移動DCTを用いたときの33%ランダムサンプリングデータからの再構成像を、また、(c)にはブロック移動FFTを用いたときの再構成像を示す。(b)、(c)とも良好な結果が得られている。【結語】MR圧縮センシングに於けるスパース化変換としてブロック移動DCT、ブロック移動FFTを使用する可能性について検討を行った。その結果、ブロック移動DCT、ブロック移動FFTを使用して33%程度のデータから良好な画像再構成が行えることが明らかになった。【文献】[1]JM Bioucas-Dias et al: IEEE Trans. Imag. Process. 16, 2992-3004 (2007).