第42回日本磁気共鳴医学会大会

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一般演題

ハードウエア-コイル技術

ハードウエア-コイル技術

Fri. Sep 19, 2014 3:00 PM - 3:50 PM 第5会場 (3F 源氏の間西)

座長:松田豪(GEヘルスケア・ジャパン株式会社 技術本部研究開発部MR研究室)

[O-2-267] 小児骨年齢計測用MRIのためのRFコイルの開発

山田拓馬, 巨瀬勝美, 寺田康彦 (筑波大学大学院数理物質科学研究科)

【目的】当研究室ではこれまで,8cmや12cmのギャップを有する0.3T永久磁石を用いた,小児骨年齢計測のためのオープン型MRIシステム開発に取り組んできた.これによりMRIの大幅な小型化を実現し,被験者にかかる心理的負荷の軽減を達成した.しかし一方で,永久磁石による静磁場強度の制限は画像のSNR不足を招いた.そこで本研究では,静磁場強度1.1T,室温開口径280mmの横型超伝導磁石を対象に,小児の手に適合したRFプローブを開発し,SNRの高い良好な画像を取得することを目的とした.
【方法】従来のシステムではB1均一性やSNRに優れるソレノイド型を使用できたが,開口方向に静磁場を発生する超伝導磁石では他の形状でこれらを確保する必要がある.この目的にはバードケージ型が多く用いられるが,薄い手の平の撮像に最適であるとは言い難い,本研究では,B1均一領域を手の平の体積に絞ったコイルを製作することで画像SNRの向上を図った。その候補としてオープンバードケージ型,ヘルムホルツ型の各プローブを製作し,コイル感度や均一性を比較した.
【結果】オイルファントムを撮像した結果,バードケージのSNRは69,オープンバードケージは86であった。Fig. 2に従来のシステムと本研究での撮像結果を示す.平均的なSNRではやや本システムが劣るが,QD化により従来システムを上回ることができる.また,超伝導磁石を使用することで静磁場不均一性によるアーチファクトが改善された.