[O-2-268] 9.4T/54mm開口縦型超伝導磁石を用いたヒト胚子標本向け高分解能MRIの開発
【はじめに】京都大学・先天異常標本解析センターには、数万体のヒト胚子標本が所蔵されている[1]。現在まで我々は、この貴重な標本をデジタルデータとして保存するため9.4 T MRIを用いて高分解能撮像を行ってきた[2]。しかしながら、受信系のダイナミックレンジが不十分であったため安定した撮像技術は確立できていなかった。本研究では,ヒト胚子標本向け高分解能MR撮像技術の確立を目的に、デジタルトランシーバとバードケージコイルを用いた高分解能MRIを開発し評価した。
【方法】磁石は9.4T/54mm開口縦型超伝導磁石を、MRI受信系はデジタルトランシーバを使用した。RFコイルは外径15 mmのNMR用試験管に挿入したヒト胚子標本を高感度かつ高い均一度で撮像するため、直径18 mm、長さ32 mmの送受信バードケージコイルを設計し使用した。標本の撮像は、画像マトリクス256×256×512、画素サイズは60 μm立方、TR/TE=200 ms/10 ms、NEX=3の3D SE法(撮像時間11 h)で撮像した。
【結果】左図に正中断面、右図に肝臓付近の横断面を示す。解剖学的構造を同定できる明瞭な画像が得られた。バードケージコイルを使用することで、感度むらの少ない画像の取得が可能となった。デジタルトランシーバの導入により従来の半分の時間で同等のSNRの画像が取得可能であることが示された。
[1] The Human Embryo. Edited by Yamada S, et al. InTech, March, 2012[2]大竹他,第33回日本磁気共鳴医学大会,105A
【方法】磁石は9.4T/54mm開口縦型超伝導磁石を、MRI受信系はデジタルトランシーバを使用した。RFコイルは外径15 mmのNMR用試験管に挿入したヒト胚子標本を高感度かつ高い均一度で撮像するため、直径18 mm、長さ32 mmの送受信バードケージコイルを設計し使用した。標本の撮像は、画像マトリクス256×256×512、画素サイズは60 μm立方、TR/TE=200 ms/10 ms、NEX=3の3D SE法(撮像時間11 h)で撮像した。
【結果】左図に正中断面、右図に肝臓付近の横断面を示す。解剖学的構造を同定できる明瞭な画像が得られた。バードケージコイルを使用することで、感度むらの少ない画像の取得が可能となった。デジタルトランシーバの導入により従来の半分の時間で同等のSNRの画像が取得可能であることが示された。
[1] The Human Embryo. Edited by Yamada S, et al. InTech, March, 2012[2]大竹他,第33回日本磁気共鳴医学大会,105A