[O-3-297] 条件付きMRI対応植え込み型デバイス患者に対する心臓MRI検査の初期経験
【目的】
ペースメーカをはじめとした条件付きMRI対応植え込み型デバイスが本邦でも急速に普及し、植え込みが行われた患者に対する多くのMRI検査が行われるようになっている。この中で頻度は低いものの、不整脈の原因検索を目的として心臓MRIを行う場合があるが、検査時間が長いことやリードのアーチファクトにより診断の妨げとなることがあるなど、他の検査部位と比較し幾つかの困難な状況が想定される。今回、当施設で行われた心臓MRIについて、その安全性や画質などの評価を行った。
【対象・方法】
対象は2013年7月から2014年5月までに施行された計10例(男性8例、女性2例、平均年齢69.8歳)。房室ブロックおよび洞不全症候群によりペースメーカが植え込まれており、原因疾患としてサルコイドーシスをはじめとする心筋障害の評価を目的に心臓MRIが行われた。ペースメーカはメドトロニック社製(8例)とセントジュード社製(2例)で、全例dual chamber型であった。ジェネレータの位置は右胸1例、左胸9例。また検査時は全例専門の循環器科医と臨床工学技士が立ち会い、不測の事態に備えた。検査中のモード設定はDOO(80-90ppm)、AOO(80ppm)、あるいはVOO(60-100ppm)とした。撮像法はSSFP法シネ撮像、脂肪抑制Black BloodT2強調法、および遅延造影であった。
【結果】
全例で安全に検査が行われ、事故や合併症はなかった。撮像時間は、通常の心臓MRI検査と比し延長することはなかった。画質評価では、リードのアーチファクトが中隔の一部におよぶ例が多かったが、評価困難な範囲はリードの周囲に限局していた。一方、ジェネレータのアーチファクトは体表を中心に認められ、心臓に直接影響をおよぼす例はなかった。撮像法によるアーチファクトの相違はほとんど認められなかった。
【結論】
条件付きMRI対応植え込み型デバイス患者の心臓MRI検査は、その適応や検査時間に配慮しつつ十分な管理下で行うことにより安全に施行でき、また診断可能な画質を得ることが可能である。
ペースメーカをはじめとした条件付きMRI対応植え込み型デバイスが本邦でも急速に普及し、植え込みが行われた患者に対する多くのMRI検査が行われるようになっている。この中で頻度は低いものの、不整脈の原因検索を目的として心臓MRIを行う場合があるが、検査時間が長いことやリードのアーチファクトにより診断の妨げとなることがあるなど、他の検査部位と比較し幾つかの困難な状況が想定される。今回、当施設で行われた心臓MRIについて、その安全性や画質などの評価を行った。
【対象・方法】
対象は2013年7月から2014年5月までに施行された計10例(男性8例、女性2例、平均年齢69.8歳)。房室ブロックおよび洞不全症候群によりペースメーカが植え込まれており、原因疾患としてサルコイドーシスをはじめとする心筋障害の評価を目的に心臓MRIが行われた。ペースメーカはメドトロニック社製(8例)とセントジュード社製(2例)で、全例dual chamber型であった。ジェネレータの位置は右胸1例、左胸9例。また検査時は全例専門の循環器科医と臨床工学技士が立ち会い、不測の事態に備えた。検査中のモード設定はDOO(80-90ppm)、AOO(80ppm)、あるいはVOO(60-100ppm)とした。撮像法はSSFP法シネ撮像、脂肪抑制Black BloodT2強調法、および遅延造影であった。
【結果】
全例で安全に検査が行われ、事故や合併症はなかった。撮像時間は、通常の心臓MRI検査と比し延長することはなかった。画質評価では、リードのアーチファクトが中隔の一部におよぶ例が多かったが、評価困難な範囲はリードの周囲に限局していた。一方、ジェネレータのアーチファクトは体表を中心に認められ、心臓に直接影響をおよぼす例はなかった。撮像法によるアーチファクトの相違はほとんど認められなかった。
【結論】
条件付きMRI対応植え込み型デバイス患者の心臓MRI検査は、その適応や検査時間に配慮しつつ十分な管理下で行うことにより安全に施行でき、また診断可能な画質を得ることが可能である。