[P-1-003] 精細管MRIの造精機能に応じた分類に対する新規機械学習法CARTAの有用性
【目的】正常な精巣と造精障害に陥った精巣のMRIの分類に対して、機械学習による自動分類の有望性を検討すること【方法】8匹の雄性Wistar種ラットに対し 6 mg/kg体重のドキソルビシンを静脈投与し、他の4匹のラットに対し生理食塩水を投与した。投与前、投与4, 8週後に3.0 Tesla MR装置と専用のソレノイド型コイルを用いて、精巣のT2強調MRI(面内分解能78 μm)を取得し、精細管を観察した。Clustering-Aided Rapid Training Agent (CARTA)と呼ばれる、新規開発の教師付き学習法を用いて、造精機能が正常な領域、中等度または高度に傷害された領域を表示するMR画像群に自動分類した。分類精度は、leave-one-out 交差検証法にて評価し、画像診断専門医による分類精度と比較した。【結果】MRI上、ドキソルビシン投与後4週の精細管は狭小化し、8週後では精細管の形状は不明瞭となった。病理学的に中等度及び高度の造精障害が確認された。教師付き学習では、精巣のMRIの自動分類に適した16個の画像特徴を選抜して用い、自動分類の精度は84%であった。画像診断医の分類精度は65%であった。【結論】機械学習による自動分類は、正常な精巣とドキソルビシンにより造精が傷害された精巣のMRIの分類に対して有望な手法と考えられた。