第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

心大血管-MRA

心大血管-MRA1

Thu. Sep 18, 2014 3:00 PM - 3:36 PM ポスター会場 (3F 金葉の間)

座長:竹原康雄(浜松医科大学医学部附属病院 放射線部)

[P-1-016] 3T装置によるシャント血管の血行動態の基礎的検討

高松慎1, 山内智恵美1, 千葉寿恵1, 山下裕市1, 宮本良仁2, 内ノ村聡3, 加藤勤2 (1.東芝メディカルシステムズ株式会社, 2.医療法人住友別子病院 放射線部, 3.医療法人住友別子病院 放射線科)

【目的】
透析シャント不全における血管解剖を非造影MRAにて評価する手法としては一般的には 2D-TOFが用いられることが多い。しかし、同方法では解剖学的情報が主体で血行動態の把握は困難である。そこで、頭蓋内での血行動態の把握に応用されているASL-MRAを適応することを考えたが、シャント血管が増設される前腕部でのASL-MRAの報告はない。今回、臨床応用する前に健常者の前腕部にてASL-MRAで血行動態が可能か否か基礎的検討を行った。
【方法】
使用装置は、東芝社製Vantage TitanTM 3T、コイルはAtlas SPEEDERボディおよびAtlas SPEEDER スパインを用いた。同意の得られた健常ボランティアにて、検討を行った。基本条件として1分以内での短時間撮像を目標とし、ラベリングを用いた高速撮像法にて収集、サブトラクション有無、ラベリングの位置、BBTIを変化させ血行動態描出の視覚検討を行った。
【結果】
サブトラクションを用いずともMove Inタイプにて描出が可能であった。一方、サブトラクションを併用した場合、背景信号は抑制され血管のコントラストは向上するが、Controlとラベリングの2回の撮像が必要であり撮像時間の延長をともなった。更に短時間化を図るべく、Move-Inタイプにてslice厚を4mmとし、slice枚数やFOVの条件設定により約40秒程度の短時間での描出が可能となった。また、BBTIを変化させることにより、血行動態の観察が可能であった。
【結論】
本研究より、1分以内の短時間にてシャント血管の動態評価が可能であると示唆された。