[P-1-018] Look-Locker法による心筋Color MAPについて
[目的]心筋遅延造影MRIにおいて、正常心筋がゼロとなる至適TIの設定は重要であるが、臨床において、その設定にしばしば苦労する場面ある。また、心筋症など遅延造影画像にて淡く濃染し、読影に際し苦慮することがある。そこで、今回、我々は、NULL値の設定に際し使用するLook-Locker法の画像をカラーマップで表示し、診断の補助的なソフトを開発し検討を行った。 [使用機器]Achieva 1.5T Nova(PHILIPS社製) Aquarius iNtuiton(TERARICON社製)[方法]Look-Locker法で撮像された画像を心筋領域内だけ分割する。その領域内の正常心筋、病変部のSignal Intensity変化を、遅延画像とfusionすることによりカラーマップ画像表示をさせ、遅延画像との比較検討を行った。[結果]前壁や中隔ではカラー表示がうまくできた。しかし、心筋の下壁や後壁は動きの影響もあり多少のミスレジストレーションが生じた。[考察] 心臓の遅延造影のNull値の設定の際に使用するLook-Locker法の撮像シーケンスを利用し、カラーマップで表示するソフトを作成した。検査時間の延長をきたさず、遅延画像の濃染の領域を簡単に捉えることができた。ミスレジストレーションを減らすため、非剛体補正やPhaseなどの動き補正を取り入れ更なる精度向上が必要と考えられた。[まとめ]これまで、Look-Locker法はただ単に心筋のNull値を求めるだけのシーケンスに用いられを利用しカラーマップ化するソフトを開発した。心筋遅延画像の診断精度向上に寄与できると考える。微妙な濃染への対応やNull値で悩む際の時間短縮にも貢献できる。