[P-1-084] 脳梗塞でADCやkurtosisが変化するメカニズムの検討‐bi-exponential模型とCHARMEDの比較‐
【背景】急性期脳梗塞ではDWIで高信号となる。これは一般に細胞性浮腫によるものといわれているが、詳細については検討の余地が残っている。病態の詳細なメカニズムを考えることは kurtosisの臨床的有用性を検討する上で重要である。
【目的】bi-exponential模型とCHARMEDの2つの信号モデルについて考え、これらに灌流の影響も含めたモデルを使用して、報告されているADCとkurtosisを再現できるか否かを調べる。
【方法】軸索とグリア細胞が変化する場合をそれぞれ考える。それぞれの場合について、bi-exp. 模型とCHARMEDで模擬信号を作り、正常と梗塞それぞれの場合におけるADCとkurtosisを再現するようなモデルパラメータの値を求める。
【結果】軸索が変化するとした場合では、2つのモデル両方においては再現不可能であった。グリア細胞が変化するとした場合では表1に示すパラメータの値で再現できた。
【考察・結語】今回の結果からはより現実的なモデルがbi-exp. 模型かCHARMEDかを限定することはできない。これを限定するには、拡散時間を変化させた場合のADCやkurtosisの値の変化を調べることが有効であると考える。また、拡散については2コンパートメントモデルを用いたが、軸索とグリア細胞の変化は同時に起こるものとして考えられるため、3コンパートメントモデルなどのより複雑なモデルが必要かもしれない。
【目的】bi-exponential模型とCHARMEDの2つの信号モデルについて考え、これらに灌流の影響も含めたモデルを使用して、報告されているADCとkurtosisを再現できるか否かを調べる。
【方法】軸索とグリア細胞が変化する場合をそれぞれ考える。それぞれの場合について、bi-exp. 模型とCHARMEDで模擬信号を作り、正常と梗塞それぞれの場合におけるADCとkurtosisを再現するようなモデルパラメータの値を求める。
【結果】軸索が変化するとした場合では、2つのモデル両方においては再現不可能であった。グリア細胞が変化するとした場合では表1に示すパラメータの値で再現できた。
【考察・結語】今回の結果からはより現実的なモデルがbi-exp. 模型かCHARMEDかを限定することはできない。これを限定するには、拡散時間を変化させた場合のADCやkurtosisの値の変化を調べることが有効であると考える。また、拡散については2コンパートメントモデルを用いたが、軸索とグリア細胞の変化は同時に起こるものとして考えられるため、3コンパートメントモデルなどのより複雑なモデルが必要かもしれない。