[P-2-133] 頚動脈プラーク撮像法の比較 -SE系シーケンスにおけるk space充填法の違いによるSIRの比較-
[目的]頚動脈プラークMRI検査ではT1コントラストは非常に重要であることが知られており, 一般的にプラークと胸鎖乳突筋との信号強度比(SIR)を用いて性状評価が行われている.しかしT1強調画像には様々な撮像法があり,標準化も確立していない. 我々は前回大会においてSE系シーケンスが標準化として適切であることを提案した. 今回我々はTSE法におけるk space充填法の違いがSIRに与える影響を検討したので報告する.[使用機器] Philips社製Ingenia 1.5T, ds Head Neck Spine コイル[方法]出血性プラークと筋肉を模した自作ファントムを用い, TRとTEを可能な限り揃えたcartesian scanとradial scanのT1 TSE法で撮像し, SIRを求め比較検討した. 同様に頸動脈プラークの精査を施行した症例で, 本研究の主旨を十分に説明し理解と同意の得られた被検者でもSIRの比較検討を行った.[結果・まとめ]ファントム・症例共にcartesian scanとradial scanとの間でSIRの差は認められなかった. Radial scanはcartesial scanと比べ体動に影響を受けにくく, 血液信号を抑制しやすいという特徴を持つため, 頸動脈プラークの性状診断の標準撮像法として適していることが示唆された.