第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

送受信回路改善

送受信回路改善

Fri. Sep 19, 2014 3:18 PM - 4:00 PM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:白猪亨(株式会社日立製作所 中央研究所)

[P-2-145] 携帯電話のフリーアプリケーションソフトを用いた撮像音の低減効果の測定

加々美智1, 成田浩2 (1.福岡リハビリテーション病院, 2.(株)日立メディコ)

【背景】MRI装置の高磁場化及び、スリューレート、傾斜磁場強度の増加に伴い撮像音は大きくなりつつある。大きな撮像音は可逆的な一過性難聴を引き起こしたとの過去の報告もあり、撮像音の低減及び、防音対策はMRI装置において非常に重要である。これら撮像音は、無次元の単位であるデシベル(dB)で表される。音圧レベルの定量的な計測には専用の計測機が必要となるため、現場においては多くの場合、聴覚による感覚的な評価がなされている。近年、携帯電話の進歩により、アプリケーションをダウンロードするだけで、簡便に音圧レベルの測定が可能なソフトウェアが開発されている。【目的】被検者に優しい撮像パラメータ設定を行うため、撮像音を低減させる機能を用い、その効果を携帯電話の音圧レベル測定ソフトを用いて評価したので報告する。【方法】使用機器は(株)日立メディコ社製1.5TMRI装置ECHELON OVAL。撮像シーケンスは頭部のルーチン検査を想定し、T2WI(FSE)、T1WI(SE)、T2*WI(GE)、FLAIR、DWI、MRAとし、工場出荷条件と作成した条件の比較を行った。なお、計測時間は一定となるように登録した。音圧レベル測定にはフリーのアプリケーションソフトを3種類用いた。測定点は操作室(ドアの開放あり、なし)で行った。また、それぞれの画質に関して3人の放射線技師による視覚評価を行った。【結果】音圧レベルはいずれの携帯電話アプリケーションソフトにおいて優位に低下した。また、撮像時間、画質に関してほとんど差はなかった。携帯電話のアプリケーションソフトを用いることで、各施設において簡便に音圧レベルの測定が可能となり、客観的なプロトコル登録の一助に出来ることが示唆された。しかしながら、人体が不快に感じる音域や、年齢など個体差によって不快に感じる音域は異なる為、音域毎における音圧レベル評価が課題である。