第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

頭頸部-シーケンス

頭頸部-シーケンス

Fri. Sep 19, 2014 10:12 AM - 11:00 AM ポスター会場 (5F ロビー)

座長:豊田圭子(帝京大学医学部 放射線科学講座)

[P-2-156] 3D-FSE法における腕神経叢描出の基礎的検討

長谷川晋也1, 永田覚1, 太田知則1, 松島孝昌1, 池田充顕1, 真鍋努2, 山田明里3 (1.千葉県済生会習志野病院, 2.公立刈田総合病院, 3.東芝メディカルシステムズ)

(目的)  腕神経叢を描出するためには血管信号を抑制し、均一な脂肪信号の抑制、高い空間分解能が必要である。  当院でもDWI法を用いて撮像を行ってきたが、磁場均一性の悪さ、SNRの低さなどが問題となっていた。  今回3D-FSE法を用いた腕神経叢描出について、基礎的検討を行った。(使用装置)  東芝 1.5T EXCELART-Vantage XGV  使用コイル Torso SPEEDER  ファントム(日興ファインズ工業社製90-401型)(撮像条件) TR2000ms、ST3.0mm、Mtr256×256、(方法) 1 ファントム撮影:日興ファインズ工業社製90-401型ファントムを用いTE、refocus angleを可変し SNR、CNRを算出した。 2 ボランティア撮影:1で得られた最適条件において、STIR併用、CHESS(自作米Padあり)、 CHESS(自作米Padなし)の3つの条件でボランティアを撮影し、SNR、CNRを測定、視覚評価を行った。またrefocus angleを変化させ、同様に視覚評価を行った。(結果) TEが長くなるに従いSNRは低下した。CNRは100ms前後で良好となった。 refocus angleが大きくなるに従いSNRが良好となった。CNRは60°以上で良好となった。 STIR法は脂肪抑制効果は高いがSNRが低い結果であった。CHESS法に自作米Padを併用することにより SNRが良好な画像となった。またrefocus angleは低いほど血管を抑制できるが、SNRが低い画像となった。(考察、まとめ)  TEが長くなるに従い、CNRは高くなる傾向であったがSNRは緩やかに低下した。refocus angleは大きくなるに従いSNRは上昇し最小SNRは最大SNRの約40%であった。ボランティア画像ではreforcus angleが低い方が血管信号のdefase効果が期待できるが、画質を考慮し設定する事が重要である。 STIR法は安定して脂肪を抑制できるメリットがあるが、米Padを使用する事より磁場の不均一が起きやすい頸部においてもCHESS法を使用する事が可能であると示唆されSNR良好な脂肪抑制画像を提供できると考えられる。