[P-2-162] 頭部MRAにおけるTotal Variation(iGentle)法の検討
【目的】近年、CT分野において画像ノイズ低減効果が可能な逐次近似応用再構成法において数多く報告されている。我々は、イメージデータに対してノイズ成分を予測し選択的に除去することが可能であるTotal Variation DE-noisingを応用した画質改善プログムを使用する機会を得た。そこで、今回、Total VariationがMRI画像にどのような影響を及ぼすか検討を行った。【方法】GE社製 MR Signa Horizon Lx 1.5T/TERARICON社製 Aquarius iNtuitonを使用し、MRA原画像に対しiGentle 1~5の処理をかけファントム及び臨床画像による画像評価【結果】original画像に対しiGentle1~5と処理をかけるごとにCNRが上がり、ノイズによって埋もれている血管の信号値が上昇した。【考察】Total Variation法は隣り合うピクセルの信号値の演算値を原画像に加算しているため1ピクセルあたりの信号が上昇する。しかし、信号値の差が大きいピクセルの部分においても同時に信号値が上昇するためoriginal画像よりも血管の辺縁のボケが目立ってしまうことがある。MRI検査は撮影時間と画質がトレードオフであり画質を向上させるにあたり検査時間が延長してしまうが、Total Variation法はイメージデータに対しノイズ低減を行うことで撮影時間に左右されることなく画質向上が期待できると考える。