[P-2-175] 快の度合 が異なる際の男女における脳活動の違い
【目的】感情の働きは年齢や性別などの違いによっても異なると考えられる.本研究では,fMRIを用いて快の度合を識別する指標を開発することを目指して、快の度合による脳の賦活部位や賦活の度合の男女による違いについて検討することを目的とする.
【方法】本実験では,快の度合が異なる視覚刺激を用いて,快の度合に基づく賦活部位や賦活の度合について男女の違いの検討を行った.男性健常者7名,女性健常者8名(21.2±0.4 才,右利き)を対象として実験を行った.実験では,最も高い度合の刺激群をHigh,やや高い度合群をMiddle,低い度合群をNeutralとして快の度合を3段階で定義し,これらの度合別に選出した刺激画像を各被験者に提示し,MRI信号を計測した.得られた計測データから男女ごとに集団解析を行い,性別による賦活部位や賦活の度合の違いについて検討を行った.
【結果】男女の賦活を比較すると,女性の方が帯状回や前頭部に賦活が現れやすい傾向が見られた.女性の場合,High画像を見せた際にのみ帯状回に賦活が現れ,MiddleやNeutral画像を見せた際は帯状回には賦活は見られなかった.また,快の度合が低くなるにつれて前頭部の賦活の広さも小さくなった.男性の場合,High画像を見せた際は帯状回での活性は見られなかった.また,女性の場合と同様,快の度合が低くなるにつれて前頭部の賦活の広さも小さくなった.しかし,女性と比べ前頭部での賦活は狭い傾向が見られた.前頭部は注意や関心を司る部位であり,快の度合が高いほどより注意や関心を引いたため,前頭部に賦活の差が現れたと考えられる.また,女性の方が男性に比べ感情強度が強いという報告もあることから,男女での快の度合の違いが前頭部に現れたと考えられる.
【結論】本実験では快の度合による脳の賦活部位や賦活の度合の違いを男女別に確認した.男女で共通して快の度合が高くなるにつれて前頭部の賦活の広さが大きく なる結果を得たが,男性よりも女性の方が賦活の広さが広い傾向が見られた.今回の結果より,快の度合やその性差の識別 が可能であることが示唆された.
【方法】本実験では,快の度合が異なる視覚刺激を用いて,快の度合に基づく賦活部位や賦活の度合について男女の違いの検討を行った.男性健常者7名,女性健常者8名(21.2±0.4 才,右利き)を対象として実験を行った.実験では,最も高い度合の刺激群をHigh,やや高い度合群をMiddle,低い度合群をNeutralとして快の度合を3段階で定義し,これらの度合別に選出した刺激画像を各被験者に提示し,MRI信号を計測した.得られた計測データから男女ごとに集団解析を行い,性別による賦活部位や賦活の度合の違いについて検討を行った.
【結果】男女の賦活を比較すると,女性の方が帯状回や前頭部に賦活が現れやすい傾向が見られた.女性の場合,High画像を見せた際にのみ帯状回に賦活が現れ,MiddleやNeutral画像を見せた際は帯状回には賦活は見られなかった.また,快の度合が低くなるにつれて前頭部の賦活の広さも小さくなった.男性の場合,High画像を見せた際は帯状回での活性は見られなかった.また,女性の場合と同様,快の度合が低くなるにつれて前頭部の賦活の広さも小さくなった.しかし,女性と比べ前頭部での賦活は狭い傾向が見られた.前頭部は注意や関心を司る部位であり,快の度合が高いほどより注意や関心を引いたため,前頭部に賦活の差が現れたと考えられる.また,女性の方が男性に比べ感情強度が強いという報告もあることから,男女での快の度合の違いが前頭部に現れたと考えられる.
【結論】本実験では快の度合による脳の賦活部位や賦活の度合の違いを男女別に確認した.男女で共通して快の度合が高くなるにつれて前頭部の賦活の広さが大きく なる結果を得たが,男性よりも女性の方が賦活の広さが広い傾向が見られた.今回の結果より,快の度合やその性差の識別 が可能であることが示唆された.