第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

脳・脊髄-診断

脳・脊髄-診断1

Fri. Sep 19, 2014 11:06 AM - 11:42 AM ポスター会場 (5F 通路)

座長:樋渡昭雄(九州大学大学院医学研究院 臨床放射線科学分野)

[P-2-194] 水頭症症例におけるVSRAD advanceの組織分割エラーとMRI画像所見との比較

石川剛, 岡雅大, 藤井一輝 (砂川市立病院 放射線部)

【目的】早期AD診断支援システム(以下VSRAD advance)は三次元の全脳T1強調画像を用いることで内側側頭葉の萎縮度を客観的数値として評価することが可能である。Normal Databaseとの比較を行うため、処理過程においてSPM8という処理アルゴリズムを用いて灰白質、白質、脳脊髄液に組織分割し解剖学的標準化を行うが、重度脳梗塞、水頭症などによる正常脳実質とは異なる大きな信号変化は組織分割エラーとなる。今回我々は水頭症症例におけるEvans Index、脳梁角、シルビウス裂最大高と組織分割エラーの関係について検討したので報告する。
【方法】水頭症と診断された23名を対象としてVSRAD advanceで処理し、組織分割が成功したA群(16名)と組織分割が失敗したB群(7名)においてEvans Index、脳梁角、シルビウス裂最大高 に差があるか測定・検討した。
【結果】Evans Indexは《A群:34±3%、B群:38±4%》(p<0.05)、脳梁角は《A群:60±1.3度、B群:56±5.7度》(p=0.74)、シルビウス裂最大高は《A群:8.5±3.5mm、B群:6.6±1.3mm》(p=0.30)となり、Evans Indexが組織分割エラーの一要因となることが示唆された。