[P-3-203] 非侵襲的に生理的な食後膵液の流れを検討;選択的IRパルスを併用したCine Dynamic MRCP
【目的】近年、選択的IRパルスを併用したcine dynamic MRCPによって、膵液の流れを直接可視化することが可能である。今回我々は選択的IRパルスを併用したcine dynamic MRCPを用いて、食後膵液の経時的変化を非侵襲的に生理的な膵液の流れ(分泌)を評価検討する。
【対象と方法】健常ボランティア38名を対象。2D-MRCP冠状断を元画像とし、膵頭部の主膵管に対して垂直に幅20mmのIRパルス(inversion time=2200ms)を印加、関心領域内の膵液信号を抑制(Fig.1)。cine dynamic MRCPにより関心領域に流入してくる膵液を高信号に描出。この撮像方法を15秒ごとに繰り返し5分間(計20回)撮影し、これを1セットとする。食前、食後7分毎に食後40分まで繰り返し合計7セット撮像。描出距離は5段階に分類し評価する(grade0=no flow, grade1 ≦5 mm, grade2=6∽10 mm, grade3=11∽15 mm, grade4 >15 mm)。テルミール2.0αを経口摂取。
【結果】食前の平均流入gradeは1.6、摂取5分と12分後は2.1、19分後は2.2、26分後は1.9、33分後は1.4、40分後は1.2であった(Fig.2)。平均流入gradeは摂取5分後に食前より有意な上昇を示した(P<0.01)。平均流入gradeのピークは摂取19分後の2.2であり、その後は26分後、33分後、40分後と有意な低下を示した(P<0.03, P<0.047, P<0.02)。
【結論】非侵襲的な選択的IRパルスを併用したcine dynamic MRCPを用いることで、食後の生理的な膵液の流れを経時的に評価可能である。
【対象と方法】健常ボランティア38名を対象。2D-MRCP冠状断を元画像とし、膵頭部の主膵管に対して垂直に幅20mmのIRパルス(inversion time=2200ms)を印加、関心領域内の膵液信号を抑制(Fig.1)。cine dynamic MRCPにより関心領域に流入してくる膵液を高信号に描出。この撮像方法を15秒ごとに繰り返し5分間(計20回)撮影し、これを1セットとする。食前、食後7分毎に食後40分まで繰り返し合計7セット撮像。描出距離は5段階に分類し評価する(grade0=no flow, grade1 ≦5 mm, grade2=6∽10 mm, grade3=11∽15 mm, grade4 >15 mm)。テルミール2.0αを経口摂取。
【結果】食前の平均流入gradeは1.6、摂取5分と12分後は2.1、19分後は2.2、26分後は1.9、33分後は1.4、40分後は1.2であった(Fig.2)。平均流入gradeは摂取5分後に食前より有意な上昇を示した(P<0.01)。平均流入gradeのピークは摂取19分後の2.2であり、その後は26分後、33分後、40分後と有意な低下を示した(P<0.03, P<0.047, P<0.02)。
【結論】非侵襲的な選択的IRパルスを併用したcine dynamic MRCPを用いることで、食後の生理的な膵液の流れを経時的に評価可能である。