第29回日本看護診断学会学術大会

大会長挨拶

第29回日本看護診断学会学術大会開催にあたって


 いまだにCOVID-19の新たな波への警戒が続く中、最前線で人々の健康を守って下さっている医療現場や教育現場の皆様、医療職者を支えて下さっている企業の皆様に深く感謝申し上げます。また、そのような厳しい世界に足を踏み入れ新たに医療職者となろうとしている学生の皆様に心からのエールを送ります。
 来る2023年7月1日(土)・2日(日)に、アクロス福岡(福岡市中央区天神)で第29回日本看護診断学会学術大会を開催いたします。コロナ禍で新しい生活スタイルを余儀なくされましたが、今回は是非対面で皆様とディスカッションしたいと願っております。
 大会テーマは「いま改めて看護師の仕事を発信しよう~看護師の臨床判断を伝える 生活者に、他(多)職者に、地域に~」といたしました。
 時代と共に求められる医療の姿は変わりますが、いつの時代も医療は人々の幸福の為に健康という資源を活かす支援システムです。我が国の医療は少子高齢化、高度化・専門分化、そして今回のようなパンデミックの中でシステムが変化してきました。看護の場も医療施設のみならず在宅へ、教育現場へ働く企業の中へ、そして暮らしていく地域へと広がっています。患者という立場になった人々が自分の生活に「生活者」として帰ることができるように、看護師はそういう人々の「健康プランナー」として支援を行う使命があると考えます。
 本大会では看護師の思考や臨床判断について広く討議を行い、「健康プランナー」である看護師の仕事を発信していきたいと考えます。そのために、「患者」という立場の人々が戻っていく生活のことに思いを馳せながら、様々な看護の場での看護師の判断と役割について、そしてその判断を多くの医療者だけでなく患者となった人々自身に、家族にどのように伝えていくのかを検討したいと思います。
 7月1日はその昔、疫病退散を願って始まったとされる博多山笠の初日でもあります。多くの皆様のご発表、そして多くの有意義なディスカッションを願って、ご参加を心よりお待ち申し上げます。



第29回日本看護診断学会学術大会
大会長 村田節子(第一薬科大学看護学部)