第59回日本核医学会学術総会・第39回日本核医学技術学会総会学術大会

セッション情報

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合同企画
新しいPET撮像施設認証制度

2019年11月2日(土) 14:50 〜 15:40 第8会場 (企画展示ホール 1階 展示ホールA)

座長:藤井 博史(国立研究開発法人国立がん研究センター先端医療開発センター 機能診断開発分野)、櫻井 実(日本医科大学健診医療センター)

 現行のPET撮像施設認証(以下、施設認証)制度は、研究機関が高品質かつ信頼性の高いPET検査を実施することにより、PET臨床研究の精度を質の高い状態で実施することを目的としている。PET撮像法の標準化と並行して2010年から第三者機関にて施設認証監査が行われ、国内のPET検査の管理体制の適正化と画質の向上に大きく貢献してきた。その一方で、高額な認定費用などの問題点が指摘されており、日本核医学会で行った撮像認証制度に対するアンケートなどで得られた多くの施設からの貴重なご意見をベースに新しい施設認証制度を構築した。

 新しい施設認証制度では、①主に診療で行われているPET 検査の質を担保することを目的とする認証制度(認証(Ⅰ))と、治験や多施設臨床研究のための認証制度(認証(Ⅱ))に分離をしたこと、②施設認証に係る作業をPET 撮像法標準化の作業と分離してPET 撮像施設認証制度委員会(新設)が担当すること、③施設認証作業において日本核医学会と日本核医学技術学会とが密に連携することが特徴として挙げられる。認証(Ⅰ)は主にファントム試験と簡単な施設調査を行い、認証(Ⅱ)ではPET 撮像の体制について現地調査を行う。認証(Ⅰ)を合格後に認証(Ⅱ)に合格することで、従来の施設認証と同等の認証状を得ることが可能となる。PET検査の精度を維持しながら撮像認証制度のプロセスを簡素化し、多くの施設がこの認証制度を利用しながら国内で実施されるPET 検査のレベル向上に繫がることに期待が持てる。 

 本セッションでは、PET撮像施設認証制度検討委員会の松田博史委員長が撮像認証制度改正の経緯について、PET撮像施設認証制度委員会の藤井博史委員長が改正の概要について、櫻井実副委員長に改正された施設認証の具体的な内容について説明を行う。施設認証の礎を築かれたPET撮像法標準化小委員会の千田道夫委員長にはPET 撮像法標準化の立場からの施設認証制度の意義について、PET撮像認証小員会の織田圭一委員長には新しい施設認証制度への要望について追加発言をいただく。