第61回日本核医学会学術総会/第41回日本核医学技術学会総会学術大会

セッション一覧

日本核医学会プログラム » 核医学会シンポジウム

[核医学]

核医学会シンポジウム1
これからの核医学治療

2021年11月4日(木) 09:20 〜 10:50 第1会場 (1号館4階 レセプションホール)

座長:加藤 克彦(名古屋大学大学院 医学系研究科 総合保健学専攻先端情報医療学領域 バイオメディカルイメージング情報科学 医用機能画像評価学講座)、 東 達也(量子科学技術研究開発機構 量子医科学研究所)

医学治療(RI内用療法)は、バセドウ病や甲状腺癌に対する 131I治療、悪性リンパ腫に対するモノクローナル抗体による治療(ゼヴァリン、 90Y)、 223Raによる前立腺癌の骨転移に対する治療(ゾーフィゴ)が行われているが、それ以外の内用療法については欧米からはかなり立ち後れているのが現状である。このシンポジウムでは、今後わが国でも導入される核医学治療についての現状を考える。

高野 祥子1、 小林 規俊2、 尾川 松義3、 木藤 理恵4、 山城 恒雄5、 宇都宮 大輔5、 市川 靖史2、 幡多 政治1 (1.横浜市立大学 医学部 大学院医学研究科 放射線治療学、 2.横浜市立大学 医学部 大学院医学研究科 臨床腫瘍学、 3.横浜市立大学附属病院 放射線部、 4.横浜市立大学附属病院 次世代臨床研究センター 臨床試験管理室、 5.横浜市立大学 放射線診断学)

[核医学]

核医学会シンポジウム2
新しい脳機能イメージング剤の開発研究“Development of new radiopharmaceuticals for functional brain imaging”

2021年11月4日(木) 10:00 〜 12:00 第4会場 (4号館1階 白鳥ホール(南))

座長:小野 正博(京都大学大学院 薬学研究科)、 多胡 哲郎(東京都健康長寿医療センター 神経画像研究チーム)

現在、局所脳血流量、エネルギー代謝、神経伝達機能等の脳機能を測定するため、様々な脳機能イメージング用放射性薬剤が臨床現場で利用されている。最近では、脳内タンパク質凝集体を標的としたアミロイドおよびタウイメージング剤が開発され大きな注目を集めている。本シンポジウムでは、本邦における最先端の脳機能イメージング剤の開発研究の動向を紹介するとともに、将来に向けた次世代の薬剤開発の方向性について考えたい。

[核医学]

核医学会シンポジウム3
脳内免疫とその画像バイオマーカー

2021年11月4日(木) 14:00 〜 16:00 第1会場 (1号館4階 レセプションホール)

座長:張 明栄(国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部)、 木村 泰之(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター 脳機能画像診断開発部)

ミクログリアを中心とした神経免疫は、神経変性疾患への関与が病理学的にも遺伝学的にもエビデンスが豊富にあり、その分子画像は疾患診断、病態解明など多くの面において重要な役割を果たしている。しかし、既存画像バイオマーカーに様々な問題点があり、次世代画像バイオマーカーの開発が急務である。そこで、臨床的な観点と基礎的な観点から脳内免疫を捉え直し、画像バイオマーカー開発の現状、そしてその応用について議論したい。

[核医学]

核医学会シンポジウム4
神経病理イメージングの今昔・未来

2021年11月4日(木) 16:00 〜 18:00 第1会場 (1号館4階 レセプションホール)

座長:島田 斉(新潟大学 脳研究所附属統合脳機能研究センター 臨床機能脳神経学分野)、 原田 龍一(東北大学大学院 医学系研究科 機能薬理学分野)

精神神経疾患の脳病理を捕捉する神経病理イメージングは、アミロイドPETに引き続きタウPETもすでに円熟期となりつつある。一方、タウに続く第三の標的として、シヌクレインの可視化技術開発にも一層の期待が寄せられている。本シンポジウムは、これまでの神経病理イメージング研究の足跡から、今後実現が期待されるシヌクレインPETが嘱望される背景と最新の開発状況まで、神経病理イメージングを俯瞰的に学べる機会としたい。

[核医学]

核医学会シンポジウム5
マルチモダルで拓かれる核医学のこれから

2021年11月4日(木) 16:00 〜 18:00 第4会場 (4号館1階 白鳥ホール(南))

座長:小川 美香子(北海道大学大学院 薬学研究院 生体分析化学研究室)、 藤井 博史(国立がん研究センター 機能診断開発分野)

種々の画像診断検査の中で、核医学イメージングは、定量的分子イメージングの実現が可能な点が特長である。一方、時間あるいは空間分解能の点で、光イメージングやMRIなど他の画像診断検査に軍配が上がる。また、イメージング・プローブの設計理論が異なるため、画像化の標的分子や投与量も異なる。各手法の特徴を生かして、マルチモダルで診断し、治療に結びつけることが、核医学の魅力と威力を一層高めていくものと考える。

[核医学]

核医学会シンポジウム6
小動物用PET装置の開発とその展開“Development and deployment of small animal PET system”

2021年11月5日(金) 09:30 〜 11:30 第2会場 (1号館4階 会議室141+142)

座長:間賀田 泰寛(浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター フォトニクス医学研究部 分子病態イメージング研究室)、 和田 康弘(国立研究開発法人 理化学研究所)

臨床用PET装置の開発に続き、その原理・技術を小動物PETイメージングに展開し約1/4世紀前に小動物用PET装置が開発された。この間にPET/CTやPET/MRIをはじめ、様々な進歩を遂げ、さらに引き続き発展している。本シンポジウムでは現代の小動物用PET装置の開発状況とその活用について講演いただくことで、今後の小動物用PET装置の開発と展開の将来性について理解を深めたい。

[核医学]

核医学会シンポジウム7
Clinical PET/MRI: Frontiers and Future Possibilities

2021年11月5日(金) 09:30 〜 11:30 第3会場 (4号館1階 白鳥ホール(北))

座長:岡沢 秀彦(福井大学 高エネルギー医学研究センター)、 伊藤 浩(福島県立医科大学 医学部 放射線医学講座)

共催:United Imaging Healthcare Japan/チャートウェルヘルスケア株式会社

2010年代に登場したPET/MRIは、初期の画質や定量性の評価を終え、臨床的な有用性の検証が進められている。従来のPET/CTと同等の診断能であるとされた初期の報告から、同時に撮像されるMRI画像を十分に活かした診断、研究への応用が進み、徐々にその特徴が明瞭となりつつある。本シンポジウムでは、その現状を示しつつ、今後どの様な応用が可能か、臨床現場に即した技術の展開と臨床応用について御講演頂く。

Sandip Biswal (Department of Radiology, Stanford University School of Medicine, California, United States)

[核医学]

核医学会シンポジウム8
アジアにおける乳房専用PETの有効利用のために“For effective use of dedicated breast PET in Asia”

2021年11月5日(金) 13:30 〜 15:00 第6会場 (2号館3階 会議室233)

座長:久保田 一徳(獨協医科大学 埼玉医療センター 放射線科)、 小林 茂樹(藤田医科大学 医療科学部 放射線学科)

共催:株式会社島津製作所/チャートウェルヘルスケア株式会社

乳房専用PET(dbPET)は、2013年に日本の公的保険の適用となった。この8年間にわたる使用経験に基づき、様々なエビデンスが確立されてきた。さらに近年、中国でも臨床使用が開始された。このシンポジウムは、dbPETの撮像法や診断基準に関する議論を通して、アジアにおけるdbPETのより効果的な臨床使用を目指す。

Yaming Li (Department of Nuclear Medicine, The first Hospital of China Medical University, China)

[核医学]

核医学会シンポジウム9
心アミロイドーシスの診断・治療

2021年11月6日(土) 08:30 〜 10:00 第2会場 (1号館4階 会議室141+142)

座長:工藤 崇(長崎大学 原爆後障害医療研究所 アイソトープ診断治療学研究分野)、 谷口 泰代(兵庫県立姫路循環器病センター)

共催:日本心臓核医学会

心アミロイドーシスの病型は多岐にわたるが、トランスサイレチンタイプ(ATTR)アミロイドーシスは近年保険治療が可能となった疾患でもあり注目されている。特にTc-99mピロリン酸シンチは鑑別診断に重要であり、心臓と対側の集積比(H/CL比)が頻用される。日本核医学会と日本心臓核医学会合同シンポジウムでは心アミロイドーシスの核医学的診断、マルチモダリティ診断、治療法についてエキスパートを招いて討論する予定である。

[核医学]

核医学会シンポジウム10
PETにおけるAI

2021年11月6日(土) 09:30 〜 11:30 第5会場 (2号館3階 会議室234)

座長:木村 裕一(近畿大学 生物理工学部 生命情報工学科)、 渡部 浩司(東北大学 サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター 放射線管理研究部)

AIは実臨床で様々に利用されるようになっており、従来の疾患の鑑別や輪郭抽出といった二次的な画像情報処理に留まらず、画像再構成に代表される画像そのものの生成にも適用されつつある。一方で、核医学、特にPETでは、原理上 [Bq/mL]という単位が画素値に伴っていることから、画像生成では絶対値を再現できなければならない。そこで本シンポジウムでは、PETへのAIの応用について、定量性に絞って議論する。
※このシンポジウムは、本学会の理工学分科会との提携プログラムです。