日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 磁気刺激

[P10-2] 自閉スペクトラム症における背外側前頭前野の神経生理機能の解明:TMS-EEG同時計測による予備的解析

三村悠1, 和田真孝1, 李雪梅1, 中西智也2, 本多栞1, 新井脩泰1, 宮崎貴浩1, 中島振一郎1, 三村將1, 野田賀大1 (1.慶應義塾大学 医学部 精神神経科学教室, 2.東京大学大学院 総合文化研究科 身体運動科学研究室)

【目的】本研究では自閉スペクトラム症(ASD)の背外側前頭前野における神経生理指標を経頭蓋磁気刺激(TMS)と高精度脳波計(EEG)を組み合わせて同時計測し、ASDに特徴的な神経生理指標を同定することを目的とした。【方法】ASD8名およびHC12名の背外側前頭前野に対してTMS-EEG法を用いて長間隔皮質内抑制(long-interval cortical inhibition: LICI)機能を計測・評価した。LICIによる抑制機能はTMS誘発脳波におけるN100成分に着目した。【結果】HC群と比べASD群ではN100成分の抑制性変化が弱い傾向が認められた(p=0.08)【考察】N100成分は大脳皮質のGABA-B受容体介在性抑制性神経生理機能を反映していると考えられていることから、ASD群ではHC群に比してGABA-B受容体を介した皮質内抑制機能が減弱している可能性が示唆された。