[P14-21] 当院で経験した高齢者NCSE症例の検討
【目的】高齢者のNCSEは臨床症状が多様であり、診断が遅れて予後不良となる事もある。当院における直近の症例を検討し、その特徴について考察した。【方法】2018年4月から2020年3月の間に当院で長時間ビデオ脳波モニタリング下に加療行ったNCSE症例のうち、50歳以上の症例を抽出し、その臨床学的な特徴と脳波所見を解析した。【結果】6症例を抽出(平均年齢 70.7±10.8歳、男:女=3:3)。てんかん既往が判明しているのは4例で、Etiologyとしては脳卒中が5例であった。脳波所見はLPDsが4例で認められた。臨床症状は軽度の意識障害が5例であったが、その他は失行、片麻痺、性格変化など様々であった。4例は治療が奏効したが、2例は治療抵抗性に経過した。【考察】NCSEが疑われた際は脳波の施行が望まれるが、実際には見逃されている事も多い。原因が明らかでない高齢者の意識障害は、積極的に脳波検査を施行するべきと考えられた。