日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター てんかん

[P14-22] 脳梗塞を契機に非けいれん性てんかん重積を呈した一例

横山智哉, 須永茂樹, 大貫浩幸, 松永恭輔, 岡田博史, 大塚邦紀, 神保洋之 (東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科)

(はじめに)脳梗塞の入院患者に持続脳波検査を施行したところ、約3.6%で非けいれん性てんかん重積(以下NCSE)が検出されたとする報告がある。今回、NCSEの原因として脳梗塞が強く疑われた症例を経験したため報告する。(症例)84歳男性、来院当日からの歩行時ふらつき、構音障害で受診。頭部MRIで右前頭葉皮質梗塞、両側内頚動脈閉塞を認めた。アテローム性脳梗塞と診断し脳梗塞治療を開始した。発症3日目から1回/日以上の頻度で、朝方を中心とした一過性の意識減損発作を認めた。経頭蓋安静時間欠期脳波で、右前側頭部に周期的な徐波を認め、非けいれん性てんかん重積と診断した。最終的に、レベチラセタム2000mg/日、ベランパネル6mg/日で発作コントロールを得た。(まとめ)脳梗塞に伴うと考えられる非けいれん性てんかん重積の症例を経験した。非けいれん性てんかん重積について若干の文献的考察を加え報告する。