日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター てんかん

[P14-24] 多彩なてんかん発作および発作時脳波異常を呈した新規NARS2変異を有するミトコンドリア病の1例

深尾俊宣1, 佐野史和1, 成澤宏宗1, 矢ヶ崎英晃1, 加賀佳美1, 犬飼岳史1, 相原正男2 (1.山梨大学 医学部 小児科, 2.山梨大学大学院 総合研究部)

【はじめに】NARS2変異によるミトコンドリア病はてんかんなどの中枢神経症状を呈するが、てんかん発作および発作時脳波に関する報告は少ない。多彩なてんかん発作と発作時脳波異常を呈した新規NARS2変異を有する女児例を報告する。【症例】1歳8か月の女児。新生児糖尿病の既往があり、全エクソン解析で新規NARS2変異が同定された。生後5か月時にてんかんを発症し、経過中に強直発作(TS)、複雑部分発作(CPS)、発作時脳波異常を伴わない非皮質源性ミオクローヌスを認めた。発作時脳波ではTSに一致して数秒持続する脱同期化を、CPSに一致して半球に限局する速波律動や律動的な棘徐波複合を認めた。【考察】West症候群では強直発作時に脱同期化を認める場合がある。これは、基礎律動に関与する視床神経細胞が脱同期することで生じるとされており、本症例でも同様の機序でTSに一致する脱同期化を生じた可能性がある。