[P14-26] 難治性焦点性てんかんにおける皮質脳波ガンマエントロピー解析を用いた術中てんかん原性部評価法
【目的】難治性焦点性てんかんの外科治療においては確実なてんかん原性部切除が求められる。我々は術中に皮質脳波ガンマエントロピー解析を行いその有用性を評価した。【方法】難治性焦点性てんかんの術中における皮質脳波データを対象とし、皮質脳波ガンマエントロピーを算出した。従来の皮質脳波評価(HFOやspikeの有無)、病理学的所見および術後転帰と比較した。【結果】皮質脳波ガンマエントロピーが、有意に低値を呈した部をてんかん原性部として摘出した。従来の皮質脳波評価では、正確な術中てんかん原性評価は困難であった。てんかん原性部として摘出した部の病理学的所見は、慢性炎症細胞浸潤やヘモジデリン沈着を認めた。全症例で術後発作は消失し、転帰良好であった。【結論】皮質脳波ガンマエントロピー低値とてんかん原性とに有意な相関を認めた。本法は、てんかん原性部を術中に検出可能な支援ツールとなり得る。