日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 不随意運動・基底核疾患

[P18-3] 小児のbelly dancer’s dyskinesiaの1例

大府正治, 須貝みさき, 早田航, 川下尋子 (南部徳洲会病院 小児科)

Belly dancer’s dyskinesia( BDD )はまれな腹壁の有痛性不随意運動である。【症例】9歳女児。月曜日の朝に覚醒時から、両側腹直筋の左右非同期的筋収縮が不規則に繰り返すため受診した。筋収縮による痛み以外の症候は伴わず呼吸障害や姿勢異常は認めない。排便後に消失した。6歳時に2度同様の既往があり。夕方に出現し15分間持続して自然頓挫した。その1週間後の午後に保育園で注意を受けた後から1時間以上持続するため受診した。血液・生化学所見は正常。制吐剤などの服用はなく、注意を逸らすと止まることから心因性の可能性も示唆された。【考察】1990年にIlicetoらによりDiaphragmatic flutter1例、BDD4例が報告された。12歳以上の報告が見られ年少児にはまれな dyskinesiaである。外傷、疼痛、薬剤や心因性などの原因で引き起こされる。比較的緩やかな筋収縮で睡眠中には消失する。clonazepamが有効な症例やボツリヌス毒素を要した症例もある。