[P19-9] ALSにおけるCMAP/SNAP 振幅比の診断に対する有用性の検討
【目的】ALSにおいて複合筋活動電位CMAPと複合感覚神経電位SNAPの解離は臨床診断で注目されるが、定量評価と病型ごとの検討はない。正中・尺骨神経のCMAPとSNAPを比較し、疾患と病型に特徴的な所見について検討した。【方法】ALS患者35例と対照群17例での正中神経のCMAP振幅、CMAP振幅/SNAP振幅、CMAP振幅/感覚神経伝導速度)、正中神経CMAP振幅/尺骨神経CMAP振幅、(正中神経CMAP振幅/SNAP振幅)/(尺骨神経CMAP振幅)を比較し、ALSの病型との関連を検討した。【結果】(正中神経CMAP振幅/SNAP振幅)/(尺骨神経CMAP振幅)が最も有意な変化を認めた。同項目は古典型、frail arm syndrome、球麻痺型のそれぞれの病型と対照群との比較でも最も有意な変化を認めた。【結論】CMAP振幅/SNAP振幅の低下はALSに特徴的な所見であり、特に(正中神経CMAP振幅/SNAP振幅)/(尺骨神経CMAP振幅)は非古典型も含め診断に寄与できる可能性がある。