[P2-8] 音源の移動方向が誘発脳磁場活動に与える影響:両耳間時間差を用いた検討
【目的】突然の音源位置変化から約100-160ms遅れて記録される誘発脳磁場活動(Change-N1m)に対する音源の移動方向の影響を検討した。【方法】対象は14名の右利き健常者。0.45ミリ秒の両耳間時間差を用いて、音源の移動方向が異なる音刺激(正中→右側、左/右側→)によって誘発されるChange-N1mの振幅を検討した。【結果】音源の移動方向に関わらずChange-N1mは右半球で振幅が高く、外側への移動は正中への移動より振幅が高かった。【考察】音源定位における右半球の優位性を明らかにできた。また、両耳間時間差が大きいほどChange-N1mの振幅は高いとされるが、今回のパラダイムでは両耳間時間差の物理的変化量自体は同じである。つまり、音源の移動方向にもChange-N1m振幅は影響を受けることが明らかとなった。