[P20-1] 頚椎症性脊髄症において頚椎前方すべりと後弯は皮質脊髄路障害重症化と関連する
【目的】頚椎症性脊髄症において中枢運動伝導時間(CMCT)と関連する画像パラメータを明らかにする。【対象と方法】術前にKinematic CTミエログラフィー(CTM)を撮影し、CMCTを計測できた72例を対象とした。MEPは小指外転筋(ADM)、下肢CMCTは母趾外転筋(AH)から記録し、(M波潜時+F波潜時-1)/2から減じてADM-CMCTとAH-CMCTを算出。AH-CMCTからADM-CMCTを減じた胸椎部CMCTを算出し、胸椎部CMCT9ms未満をGroup1、9ms以上をGroup2とした。CTMから障害高位の脊髄横断面積(CSA)および面積差を測定。C2-7前弯角、C2-7ROM、C7slope、C2-7SVA、椎体すべり率,術前JOAスコアを計測した。Group2に関連する画像パラメータについて統計学的解析を行った。【結果】Group2は下肢JOAスコアが低値で前屈位での小さなCSA、大きな前方すべり、後弯が有意な因子であった。【考察】前皮質脊髄路や網様体脊髄路の障害の結果、下肢CMCTがより遷延すると推察された。